ベアリングは後半に半導体不足の影響を受けたものの、在庫は歴史的な低水準で今もエアー代が毎月1億円発生している状況です。今度こそ、在庫の適正化を図り健全な成長を実現したいと考えます。そのために、物流リードタイムの長いものについては厚く在庫を持つなどの緻密な基準を徹底します。
生産能力のロードマップですが、一番うれしいのは3億1,500万個から3億2,500万個までの1,000万個の増産は生産性改善で実現できたことです。すでにご案内しました100億円の投資は、これから機械が順次入ってきます。ただし、機械も半導体不足の問題でどちらかというと後ろ倒しになっています。何とか来年の8月当たりには全ラインを稼働させ、3億4,500万個を達成する方針です。さらに、追加の100億円の投資で生産能力を3億6,500万個に引き上げることで、ボールベアリングの圧倒的競争力、供給力を強化していきたいと思います。
航空機関連は、来年後半から再来年前半にかけて月次でCOVID-19前の水準に戻る予想としています。新規ビジネスの一例として、写真左側にお示しした新機能ランディングギアがあります。通常、機体をプッシュバックするときはトラックのような特殊車両が押していきますが、この取り組みはホイールの中にモーターを入れ電動化するものです。ここに当社子会社であるセロベア製の軽量で回転効率の良いセラミックベアリングが採用されました。非常に楽しみな事例です。