説明要旨
更新日: 2023年12月6日
2024年3月期 第2四半期決算説明会(2023年11月2日)
本日一番皆さんにお伝えしたかったのは、日立パワーデバイスとの事業取得に関する契約を締結したということです。2017年にミツミ電機との経営統合時、2回マネジメント同士で合宿を実施し、当初アナログ半導体は売却候補でした。しかし、ミツミ電機から素晴らしいプレゼンがあり、逆にしっかり取り組んでいこうということになり、半導体での将来のM&A候補についても議論していました。実は、今回のM&Aが、当社の半導体M&A戦略の第一幕としての最後のターゲットでした。候補は4つあり、1つは手に入りませんでしたが、2017年に考えた構想の最後に残っていたのが、実はこの日立パワーデバイスでした。そういう意味では、本当に運がよく、ご縁があったと言わざるを得ないと思います。少し交渉に時間はかかりましたが、おかげさまで本日発表することができました。
パワー半導体分野は、本来、産業、電鉄系を中心にして国内の重電機メーカーが世界に対して強い競争力を持っていました。しかしながら、近年のEV市場の急成長の中で国内のパワー半導体は、欧米メーカーに劣後している状況です。
ミネベアミツミとしては、従来から日立半導体部門の一部を統合していたこともあり、電鉄系などのパワー半導体の製造受託を現在も行うなど強い関係を持っていました。
ミツミ電機がルネサスエレクトロニクスから、旧日立北海セミコンダクタを買収したのですが、元を辿ると、日立パワーデバイスと元日立北海セミコンダクタは、兄弟ともいえ、同じ日立グループの中で、同じ設備、同じ機械で、違う製品を生産していたこともあり、人的交流も活発でした。歴史的な背景として、ミツミの半導体は、日立パワーデバイスのFabとして、ファブレス契約で製品を供給する、日立から技術導入するなど非常に強い関係を持っていたということです。
今後、EV市場の急成長と同時に充電インフラ整備、蓄電池の普及も進むことが予想され、再生可能エネルギーなども合わさり産業分野において大きな電力市場が形成されることが期待されています。
今回の2社統合により、業界再編を加速させ、特に需要が高まるパワートランジスタ分野(IGBT、SiC)で、オールジャパンの世界トップ10の企業群が誕生します。
現在の売上に、日立パワーデバイスの売上を加えると1,000億円を超えていきますので、6年で1,000億円の半導体事業を作ることができ、本当に良かったと思っています。
EVだけではなく、巨大化する世界の電力市場に向けてニッチ分野での競争力のあるメーカーを目指していきます。
もちろん本気で取り組みますが、我々はあくまでも半導体本業メーカーではありませんので、社運をかけたところまで踏み込んでいくわけではなく、ニッチの分野を特定して、そこで高いマージンを狙っていく戦略です。
買収価格はおおむね事業規模に匹敵すると言ってよいと思いますが、非公開となります。
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