2013年
(2013年10月掲載)
アメリカ・NHBBの取り組みの紹介(3)
環境
工場における環境負荷の低減
お客様から求められる高い環境基準や、地域の環境規制に対応していくために、製品および工場の環境負荷低減が必要です。このため、NHBBではロードマップに沿ってさまざまな環境活動を進めています。省エネルギーに関しては、2015年度までにCO2排出量を5%削減(2010年度基準)することを目標とし、遮熱塗料や、高効率冷却装置などを導入しました。また、省資源という観点では研削油やプラスチックのリサイクル、洗浄システムの改善などを進めてきました。こうした経験を生かし、州の環境政策の策定にも積極的に参画しています。2009年には当社従業員が州の気候変動アクションプランを作成する委員会のメンバーとして協力しました。そのプランは今も州の環境活動のロードマップとして活用されています。
研削油リサイクルシステム「re:cool」の導入
リサイクルの様子
省資源活動の一つとして、ベアリングの研削工程で排出される研削油と金属を有効利用するために、「re:cool」と呼ばれるシステムを採用しています。使用済みの研削油には細かい金属の削りくずが混じるため、これまで再利用が困難でした。このシステムにより、金属の削りくずを研削油と分離することで削りくずをリサイクルできるとともに、研削油も遠心分離機やろ過などの工程を経て使用前の状態に戻すことができる、完全なクローズドリサイクルが可能となりました。これにより年間約5,700リットルの研削油を再利用でき、削りくずの販売量も増加しました。こうした成功をもとに、お取引先様にもこのシステムの導入を勧めています。
水資源の保全の取り組み
カリフォルニア州は水資源が乏しいことから、水使用量の削減が大きな課題となっています。そこで、NHBBでは製品の洗浄工程で用いる水を削減するため、洗浄液を環境配慮型の溶剤に変更しました。これにより水使用量を年間で50%削減することができました。今後は、水を使用する他の工程にも導入することでさらに水使用量を削減していくことを計画しています。