資源の有効活用の取り組み 過去掲載分(2018年)
基本的な考え方
ミネベアミツミグループの製品に欠かせない金属、プラスチックなどの原材料や、エネルギー源となる石油、天然ガスなどは、その埋蔵量に限りがあります。また、電子機器製品に不可欠なレアアース(希土類元素)は、産出国が限られるため、輸出制限などを受けやすくなっています。
当社グループでは、事業活動の継続のためには資源の有効活用が重要であると考え取り組んでいます。
2017年度の取り組み結果
2017年度にミネベアミツミグループ全体で使用された主な原材料は、鋼材:約101,350トン、樹脂:約18,500トンで、合計量は2016年度と比較して約7%増加しました。
一方、当社グループから社外に排出された後、最終処分(埋立)された廃棄物量は1,579トンでした。2016年度から比較した場合、2017年度は554トン削減しました。
また、当社グループではタイや中国の量産工場において、工場内で発生した排水を可能な限りリサイクルし、工場外に排出しない「工場排水ゼロシステム」を運用しています。
2017年度の当社グループにおける工場排水量は3,489,344㎥で2016年度と比較して64,344m3の増加となりました。
事業所における取り組み
資源の有効活用の取り組み (日本、タイ、マレーシア、中国ほか)
ミネベアミツミグループでは、製造時の歩留まり向上や不良品の発生削減に積極的に取り組んでいますが、電気・電子製品を作る上で、電線や鋼材の端材、製造工程時のリジェクト品の発生は避けられません。
このような電気・電子廃棄物については、高いリサイクル技術を持つ処理業者に委託し、可能な限り原材料レベルまで分解、分別し、資源リサイクルを行っています。
例えば、電線は銅線をプラスチック樹脂で被覆していますが、銅とプラスチック樹脂が一緒のままでは資源リサイクルは行えません。そこで、廃棄した電線を銅とプラスチック樹脂とが分離するまで微細に粉砕、分別し、資源リサイクルしています。
裁断された電線
電線から回収された銅片
雨水および河川水の有効利用(タイ)
バンパイン工場の雨水池と雨水再利用設備
タイでは雨水を工場敷地内の貯水池に貯め、「雨水再利用装置」で浄化処理した後、工業用水として使用することで、水道水の使用量を削減しています。
また、2012年度からは工場に供給される水道水の利用を大幅に減少させることを目的に、工場近郊に流れるチアンラックノーイ運河からの河川水を浄化し、水道水の代替として使用を開始しました。これにより、水道水利用におけるコストも削減することができました。
今後の課題・目標
2018年度の廃棄物の最終処分量目標は、「生産高原単位で2015年度比9%削減」として取り組みを進めます。
また、現在、埋め立て処分されている廃棄物の性状調査や市場分析などにも取り組み、今後より一層の削減を目指します。