資源の有効活用の取り組み 過去掲載分(2017年)
基本的な考え方
ミネベアミツミグループの製品に欠かせない金属、プラスチックなどの原材料や、エネルギー源となる石油、天然ガスなどは、その埋蔵量に限りがあります。また、電子機器製品に不可欠なレアアース(希土類元素)は、産出国が限られるため、輸出制限などを受けやすくなっています。
当社グループでは、事業活動の継続のためには資源の有効活用が重要であると考え取り組んでいます。
2016年度の取り組み結果
2016年度にミネベアミツミグループ全体で使用された主な原材料は、鋼材:約95,800トン、樹脂:約16,100トンで、合計量は2015年度と比較して約12%増加しました。
一方、当社グループから社外に排出された後、最終処分(埋立)された廃棄物量は2,133トンでした。2015年度と比較した場合、2016年度は193トンの増加となりました。
また、当社グループではタイや中国の量産工場において、工場内で発生した排水を可能な限りリサイクルし、工場外に排出しない「工場排水ゼロシステム」を運用しています。2016年度の当社グループにおける工場排水量は3,425,000m3で2015年度と比較して339,000m3増加しました。
事業所における取り組み
雨水および河川水の有効利用(タイ)
バンパイン工場の雨水池と雨水再利用設備
タイでは雨水を工場敷地内の貯水池に貯め、「雨水再利用装置」で浄化処理した後、工業用水として使用することで、水道水の使用量を削減しています。
また、2012年度からは工場に供給される水道水の利用を大幅に減少させることを目的に、工場近郊に流れるチアンラックノーイ運河からの河川水を浄化し、水道水の代替として使用を開始しました。これにより、水道水利用におけるコストも削減することができました。
食堂から排出される生ごみのバイオガス化(タイ)
バイオガス発生設備
NMBミネベアタイでは、タイ国エネルギー省が主催する「食べ物の生ごみを有効利用するバイオガス・エネルギー推進計画」に参加し、バイオガス発生プラントをバンパイン工場とロッブリ工場に設置しています。プラントより得られた環境負荷の少ないバイオガスは、LPガスの代替燃料として食堂の調理に利用しています。
梱包ケースのマテリアルリサイクル(国内物流倉庫)
ミネベアミツミグループでは、2010年度よりお客様に製品を納入する際の梱包ケースとして使用されるポリエチレン製容器(バイアル)、ストレッチフィルム、PPバンドを有価資源としてリサイクル処理しています。
2016年度には、約47トンのバイアル、ストレッチフィルム、PPバンドが樹脂ペレットに再生加工された後、植物を植えるプランターや鉢、自然木に似せた擬木などとして再利用されています。
今後の課題・目標
2017年度の廃棄物の最終処分量目標は、「生産高原単位で2015年度比6%削減」として取り組みを進めます。
また、現在、埋め立て処分されている廃棄物の性状調査や市場分析などにも取り組み、今後より一層の削減を目指します。