2019年
(2019年12月掲載)
従業員が活躍し、誇れる会社に
セブミツミ HR Director
Caesar D. Augusto
グループ執行役員で人事責任者のCaesarは「お客様の期待に応えるには、セブミツミを製造、自動化、システムの中核的拠点にする必要があります。限られた資源の中で、それを実現するには人材の育成が最も重要です」と話します。人材育成でも特に力を入れている分野の一つがリーダーシップ開発と技術力の向上です。セブミツミは約20,000名近くの従業員が所属する組織のため、現地で採用した人材に強いリーダーシップが求められます。そのため、「Leadership Enhancement and Advancement Program」というリーダー育成研修を2012年度より実施しており、100名以上のプログラム卒業生を輩出しています。受講者は数カ月にわたり自身で設定したゴールに向けて取り組みます。これまで高い効果を実感しており、現在リーダー層の多くを現地採用の従業員が担っています。
技術専門職の育成にも力を入れています。エンジニア、スタッフとそれぞれの職種における、階層別の研修プログラムを設け、職種・階層ごとに必要な知識と技術を整理し伝えることで、各人の専門性をより一層高めるようにしています。オペレーターの育成にも力を入れており、「ベスト・オペレーター・プログラム」はその一環として開催。このプログラムは選抜制のもので、組織づくりや文化形成、基礎数学、5S(整理、整頓、清掃、清潔、躾)などを定着させるもので、より大きな視点で工場での活動を考えるものです。2003年度~2018年度に、約1,500名のオペレーターが参加しており、工場全体で意識の底上げになっています。また、大学の先生を会社に招き、働きながら短期大学卒業程度の資格を取ることが可能になる「Graduate Industrial Technicial Program」も提供しています。そのほかにも社内独自の技術認証プログラムやさまざまな社内表彰制度も設けており、高い技術レベルを維持できるよう努めています。
無料医療サービスの様子
従業員が誇りを持てる会社にするため、働く環境と併せ、従業員が生活する地域の課題解決にも目を向けることが重要です。そのための取り組みの一つが、工場敷地内にある医療施設の無料利用です。工場があるダナオ市には病院が少ないため、医療サービスを受けることが難しい環境にあります。そこで、従業員の日常の健康を守り、会社で働き続けられる環境を整えるために開始したのが本取り組みです。周辺の企業では珍しい取り組みで、従業員の満足度向上にもつながっています。従業員の共同出資で運営されている生活協同組合の取り組みも活発で、工場の前に銀行や薬局、ランドリーなどの施設が従業員に喜ばれています。
従業員の安全・安心への配慮も重要な取り組みです。安全衛生方針の下、工場で働く従業員の安全を確保するために、さまざまな研修を実施しています。また、社会問題である児童労働などの人権問題についても、発生しないよう厳しく取り締まり対応しています。フィリピン当局から労働基準について問題がないことの認証を受けており、すべての従業員が安全・安心に働ける環境を整えています。
このような取り組みにより、従業員の満足度も高く、離職率は非常に低くなっています。
従業員の声
セブミツミ IS Department
Technical Support
Angelyn Salcedo
わたしはより高いポジションを目指してGraduate Industrial Technicial Programに参加しました。働きながら学べる機会を会社が用意してくれることは非常にうれしいです。これからも学習を続けていきたいです。