私の所属する製造部組立課は、外輪、内輪、リテーナ、ボール、シールドの 5つで構成されるベアリングの製造体制を担う部署です。主に2つの役割があり、一つは新工場や既存工場へ機械を導入・刷新すること。もう一つは、生産性を上げるためにセットアップ時間の短縮や製造工程の見直しなどを図ることです。ベアリングは用途によって大きさや素材が異なるため、製造するベアリングの種類が変われば使う機械や工程を変えなければいけないこともあります。そのため、どうしたら効率よく機械を入れ替えられるか、どのラインでどのベアリングを製造すれば入れ替えなくて済むのか、そもそも複数種類のベアリングに対応できる機械を導入できないのかなど、さまざまな視点から最適な製造体制を構築していきます。機械や工程そのものの改善だけでなく、それらを実際に動かす作業者の手順まで示し、運用まで提示するのが私の任務です。
この仕事をする上で特に大切にしているのは、誰が担当しても高いレベルで生産できる体制をつくること。ベテランの作業者にとっては使いやすい製造体制でも、入社したての作業者にとって使いづらく構造がわかりづらいものであれば製品の品質を左右しかねませんから。そのため、導入前には必ず若手社員に手順書を見ながら作業してもらい、上がってきた意見を手順書や工程に反映しています。