EMS部門コネクタ事業部に所属し、コネクタ製品の新規開発に携わっています。
私の担当は車載向け高速伝送用コネクタの設計開発であり、設計構想から、材料選定、試作、評価、量産設計までを行っています。
設計構想では半年から1年ほどかけて、製品の性能や、部品全体のコストなどを考慮してベストな設計を探ります。たとえば金属材料を用いる場合、同じ金属のなかでも抵抗値や価格、加工のしやすさ、流通のしやすさなどが異なるため、性能だけでなく量産も視野に入れて材料を選ぶ必要があります。また、量産には「組み立てやすさ」も重要です。組み立てに時間がかかる複雑な構造は、1日あたりの生産量に影響するだけでなく、パーツの破損による生産ライン停止といったトラブルにもつながります。シンプルな構造でありながら、他社製品に負けない性能でなければなりません。こうした条件をすべてクリアするアイデアをいかに出せるかが、腕の見せどころ。蓄積してきたデータを参照したり、周囲とディスカッションを重ねたりするなどして設計に向き合っています。