2022年
2022年6月28日
ミネベアミツミ株式会社
バッテリー電圧モニタ端子付き 1セルバッテリー保護IC「S-82R1/S-82S1シリーズ」発売
～バッテリー電圧モニタ端子（BS端子）を用いることにより、正確な電圧の監視が可能～
ミネベアミツミグループ
「グリーンプロダクツ」
製品
ミネベアミツミグループのエイブリック株式会社（社長：石合 信正、本社：東京都港区、以下：「ABLIC」）は本日より、バッテリー電圧モニタ端子（BS端子）を用いることにより、正確なバッテリー電圧の監視が可能になる1セルバッテリー保護IC「S-82R1/S-82S1シリーズ」の販売を開始しました。
1セルリチウムイオンバッテリーはスマートフォンやウェアラブル機器などのIT機器をはじめとする様々なアプリケーションに用いられています。特に、昨今のスマートフォンの高機能化に伴い、大容量のリチウムイオンバッテリーを搭載する傾向にあり、こうした大容量バッテリーの急速充電のニーズから、充電電流を大きくしたいという要望が高まっています。
しかし、充電電流が増えると保護回路基板上にある電流検出抵抗や充放電制御用FETのオン抵抗による電圧降下によって、充電システム側から正確なバッテリー電圧の監視が困難になるという課題が生じます。
本日発売した新製品「S-82R1/S-82S1シリーズ」は、バッテリー電圧モニタ端子（BS端子）を備えた1セルのリチウムイオンバッテリーの保護ICで、（1）バッテリー電圧モニタ端子（BS端子）を用いることにより、急速充電中でも正確なバッテリー電圧の監視が可能となること（全シリーズ共通）、（2）充電/放電過電流検出電圧精度は±1mV（S-82S1シリーズ）、±1.5mV（S-82R1シリーズ）と業界トップクラスの高精度で、過電流検出のばらつきを抑えつつ電流検出抵抗の低抵抗化が実現できること、（3）NTCサーミスタをサーミスタ接続端子（TH端子）に接続することで過熱保護機能を実現できること（全シリーズ共通）、などが特長となっています。
これらの特長により、急速充電中でも正確なバッテリー電圧の監視と電流検出抵抗の低抵抗化によって保護回路基板の発熱を抑えることが可能で、かつ、過熱保護機能を実現できることから、製品の安全性強化にも大きく貢献する製品です。
ABLICは、今後もリチウムイオンバッテリー保護ICにおいて、さらなる高精度化・高機能化を目指すとともに、多くの分野のアプリケーションに対応できる製品展開を図っていきます。
図 S-82R1/S-82S1シリーズを用いた保護回路例
主な特長
1. バッテリー電圧モニタ端子を用いて急速充電中でも正確なバッテリー電圧の監視を実現！
バッテリー電圧モニタ端子（BS端子）を用いることにより、急速充電中でも保護回路基板上にある電流検出抵抗や充放電制御用FETのオン抵抗による電圧降下の影響を受けずに、充電システム側から正確なバッテリー電圧の監視が可能になります。
2. 過電流検出電圧精度は±1mVと業界トップクラスの高精度を実現！（S-82S1シリーズ）
充電/放電過電流検出電圧精度は業界トップレベルとなる±1mVを実現しました。
過電流検出のばらつきを抑えつつ電流検出抵抗の低抵抗化が可能となり、充電/放電電流値を上げても保護回路基板の発熱を抑えることが可能となり、アプリケーション機器の安全性強化に貢献します。
3. NTCサーミスタを接続することで過熱保護機能を実現！
NTCサーミスタをサーミスタ接続端子（TH端子）に接続することで過熱保護機能を実現できます。
100kΩもしくは470kΩのNTCサーミスタを使用することが可能です。
主な仕様
| • バッテリー電圧モニタ端子付き | |
|---|---|
| BS端子-VSS端子間抵抗： | 50Ω typ.（S-82S1シリーズ） 5kΩ typ.（S-82R1シリーズ） |
| • 外付けNTCサーミスタを用いた高精度過熱保護回路 | |
| 過熱検出温度： | +45℃~+85℃±3℃ |
| • 過充電検出電圧： | 3.50 ～ 4.80V ±15mV |
| • 過放電検出電圧： | 2.00 ～ 3.00V ±50mV |
| • 放電過電流検出電圧1： | 0.003 ～ 0.100V ±1mV（S-82S1シリーズ） 0.003 ～ 0.100V ±1.5mV（S-82R1シリーズ） |
| • 放電過電流検出電圧2： | 0.010 ～ 0.100V ±2mV（S-82S1シリーズ） 0.006 ～ 0.100V ±3mV（S-82R1シリーズ） |
| • 負荷短絡検出電圧： | 0.020 ～ 0.100V ±5mV（S-82S1シリーズ） 0.020 ～ 0.100V ±5mV（S-82R1シリーズ） |
| • 充電過電流検出電圧： | -0.100 ～ -0.003V ±1mV（S-82S1シリーズ） -0.100 ～ -0.003V ±1.5mV（S-82R1シリーズ） |
| • 0V電池への充電（可能、禁止） | |
| • 動作時消費電流： | 6.0µA max. |
| • パワーダウン時消費電流： | 50nA max. |
| • 最大定格： | 28V |
| • 動作温度： | -40～+85℃ |
| • パッケージ： | HSNT-8（1616） 1.6×1.6×t0.4mm max. |
用途例
リチウムイオン二次電池パック、リチウムポリマー二次電池パック
搭載製品例
スマートフォン、タブレットPC、スマートウォッチなど
製品詳細
Webサイト
https://www.ablic.com/jp/semicon/
本製品は、環境貢献に優れた製品としてミネベアミツミグループの「グリーンプロダクツ」に認定された製品です。詳しくはこちらをご覧ください。
お問い合わせ
この件に関するお問い合わせは、下記にお願いいたします。
| 報道関係のお問い合わせ | エイブリック株式会社 コーポレート コミュニケーション Phone: 03-5877-2011 E-mail: pr@ablic.com |
|---|---|
| 一般のお問い合わせ | エイブリック株式会社 販売代理店 https://www.ablic.com/jp/semicon/sales/distributors/ |
ここに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。製品または商品の仕様変更・販売終了等により、最新の情報と異なる場合がございますので、ご了承ください。
