2016年
(2016年10月掲載)
従業員と対話を重ねる
左:人事総務部 人事総監 呂 青雲(QingYun LU)
右:工会 主席 銭 英(Ying QIAN)
上海ミネベアにおいて、重要なステークホルダーの一つが従業員です。これまでも、従業員満足度の調査や、従業員組織の工会との対話を基本とした人事施策の推進など、従業員とのコミュニケーションを重視してきました。その対話の中心を担うのが、人事総務部の人事部門をまとめる呂と、工会代表の銭の二人です。「操業を始めて20年以上がたっていますので、従業員と経営陣の関係は良好です。6,000名近くの従業員の、すべての期待に応えることはできませんが、工会とうまく連携が取れており、問題が起きても協力することですぐに対応できる体制が整っています」と呂は語ります。
2015年には、工会と経営陣の情報交換を目的とした定例会議を本格スタートし、より連携を活発にさせています。工会代表の銭は「こうした会議が、会社の決定に対する理解度を高めたり、わたしたちの意見を伝えたりする場にもなります。従業員を尊重していることをより強く感じるようになりました」と取り組みを評価します。「こうした会議を通じて、お互いの立場に立って向き合える関係をさらに築いていきたい」と呂も会議への期待を述べます。
「従業員が誇りを持てる会社でなければならない」というミネベアグループの目指す企業像に対して銭は、「公平に評価してもらっています。わたし自身高校を卒業以来、20年近く上海ミネベアに勤め、責任のある仕事もさせてもらっています。わたしのように20年近く勤める中国人従業員は500名近くおり、そのことが誇りを持てる会社であることを証明しているのではないでしょうか」と言います。また、呂も「上海ミネベアは中国の中では先進的な規範を整えています。これからも、ただ法令を守るだけでなく、企業としての総合力を上げ、従業員がもっと誇りを持てる会社にしていきたいです」と意気込みます。
現地の力を生かしたい
わたしは、上海ミネベアに勤めて20年目になります。2000年からマネジャーの仕事をしており、現在では約700名の従業員を統括しています。わたしの部署では日本からのサポートだけに頼らず、現地の従業員からのさまざまなアイデアによって、自立した対応ができるように努めています。何でも日本のマザー工場に頼っていては、依存心を生むだけです。わたしたちの考えで行った自動化による生産性の向上施策は、グループのほかの国にも展開されています。マネジャーのわたしが率先してさまざまなことを試し、部署全体の技術の向上と自立心の強化をしていきたいです。
女性の力を最大限発揮させていきます
わたしはファンモーター部品用の金型および冶工具の製造部門でアシスタントマネジャーをしています。わたしの部署は設計や製造など技術に関連する仕事が中心です。職場は、男性が大半を占めますが、女性の繊細さが重要な職場でもあると感じています。男女双方の長所を生かし、互いに補い合えるよう女性もしっかりと育てていきたいと思います。生産ラインは24時間稼働する大変な現場ですが、生産性を上げることで深夜に女性が働かなくてよい勤務体系にしました。今後も、生産性と技術力を向上させ、よりよい職場環境をつくっていきたいです。