2016年

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画像:対話を通じてCSRを実現する - 中国・上海ミネベアでの取り組み

(2016年10月掲載)

地域の環境と調和を図る

写真:副総経理 封 蓉芳 もう一つ上海ミネベアにとって重要なのが、地域社会と共生していくことです。上海ミネベアは上海市の重要な水源である淀山湖に隣接するため、環境保全への取り組みが欠かせません。近年の環境規制がこの取り組みに拍車をかけます。上海ミネベアでは、廃棄物の重量を削減するための乾燥機を自社で製造したり、エネルギー効率を高めるためにターボ冷凍機を導入するなどさまざまな環境活動を行っています。危険物管理に関しては政府や周辺企業が視察にくるなど、地域からモデル企業として評価をいただいています。

その環境活動を取り仕切るのが、環境安全委員会と3R委員会です。

写真:資材部 副経理 葉 暉 環境安全委員会は、70名近くからなる委員会で、「環境管理・省資源」「安全衛生」「防災」「防犯」「化学物質」の5つのテーマに関して部会を設け、毎年計画を立て取り組みを実施しています。各事業部門から代表者が参加しており、現場の従業員にも周知・徹底できる体制にしています。副委員長を務める封は「各部門と連携し、発生した問題の解決だけでなく、未然防止をするという大切な役割を担っています」と委員会の重要性を強調します。

写真:施設部 経理 諸 林 3R委員会は、「廃棄物は宝の山」という考えにより2004年に発足しました。Reduce、Reuse、Recycleの活動を進め環境負荷を減らしていくと同時に、廃棄物を再利用可能なものにし、処理業者に売却することで収益につなげる活動です。
「始めた当初は従業員にごみの分別をお願いすることからスタートしました」と語るのは委員会の事務局も担当する資材部の葉。「最終的には、廃棄物を分析・評価して危険物の除去も実施し、信頼できる処理業者を選定することで、今では安定して運営できるようになりました」と話します。

上海ミネベアは、淀山湖の水質保全と同湖周辺の環境保護のため、工場排水ゼロシステムを導入し、排水を工場の外に一切出さない仕組みを確立しています。排水処理設備を管轄する施設部の諸は「特殊な設備の導入により、水を浄化して、工場内で再利用することで、排水ゼロを実現しています。浄水後の水質は政府の基準より厳しい数値を設定しており、その基準値を大幅にクリアするレベルで管理できています」と説明します。また、工場排水ゼロシステムの導入で、上海ミネベア全体の2015年度の水総使用量は526千㎥で、うち市水の利用は108千㎥と約21%にとどまっています。工場排水の再利用は361千㎥、雨水の再利用は56千㎥となっています。

画像:排水処理施設

排水処理施設

画像:水質チェックの様子

水質チェックの様子

画像:ターボ冷凍機

ターボ冷凍機

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