2014年
(2014年10月掲載)
法令遵守に徹し、企業としての信頼を守る
調達・物流部門 資材部
管理課 課長
宮武 久一郎(1981年入社)
必要な資材を手配し、各生産拠点に供給するのが調達・物流部門であり、資材部管理課ではそれらの業務が法律にのっとって適切に行われるよう管理しています。その中で鈴木智美が主担当を務めるのが、海外拠点へ送る貨物が外為法※の規制に抵触していないことを確認する判定業務です。「正確に、慎重にというのが最も気を配る点ですが、判定が遅れれば資材を求める工場などに迷惑がかかるというプレッシャーは常に感じています」と鈴木は話します。
※外為法(外国為替及び外国貿易法):外国との資金や製品・サービスの移動などの取引や、外貨建て取引に関する法律。
調達・物流部門
資材部 管理課
鈴木 智美(2008年入社)
上司である宮武久一郎は、鈴木の言葉に理解を示し、「早急な出荷を求める現場の事情はわたしたちもきちんと受け止める必要があります。ただし、法令遵守は徹底しなければならず、急いでいることを理由に不適切な判断はできません」と語ります。
また、鈴木たちのもとには内部統制や外為法などに関する確認・相談も社内外から寄せられます。「今はまだ自分では判断がつかず、先輩や上司の力を借りなければならないことも多々ありますが、培ってきた知識や経験の中でいったんは自分なりの答えを出すようにしています」と語る鈴木の前向きさは宮武も評価するところであり、「まず自分で対処を考える姿勢をぜひ大切にしてください。そこから、関係者と積極的に対話の場を持つのも重要です」と助言します。
専門知識を生かした調整役としての役割
改定が多い法律にかかわる業務である以上、学ぶべきことは尽きないと鈴木は実感します。外為法の改正などに伴い、特定の資材が国の許可なしには輸出できなくなり、調達プロセスに大きな支障をきたすといった事態も時には起こり得ます。そうした状況下で、お取引先様や製造部門の間に立って考え、解決策を見いだしていくことが資材管理には求められます。宮武は「わたしたちの部署は、ものを買って供給することだけではなく、その過程において問題が生じたときに専門知識を生かした調整役も務めることが理想の姿です」と話します。
この重要な役割の担い手として鈴木は、「最近ではグリーン調達への要請なども社会から受けていて、お取引先様との連携をさらに深めています。そうしたさまざまな経験から知識を増やし、『この人なら安心して相談できる』と思われるようなプロフェッショナルを目指したいです」と自身の仕事に対する想いを話します。資材が適切に生産現場に行き届かなければ、ミネベアのものづくりは成り立ちません。その意味で、調達・物流部門は当社がメーカーとして正しく機能するための基盤を支えています。
※役職・所属は2013年12月取材当時のもの