決算サマリー

更新日: 2021年5月13日

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2021年3月期通期(2020年4月1日~2021年3月31日)の概況

2021年3月期通期のわが国の経済は、新型コロナウイルス感染拡大により輸出及び消費が大幅に減少したものの、米国や中国向けの輸出の回復を背景に最悪期は脱しましたが、依然として先行きが不透明な状況が続いています。米国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大により経済が減速しましたが、その後幅広い業種で生産が増加するなど経済活動は回復傾向にあります。欧州経済は、製造業は緩やかな回復基調にあるものの、感染再拡大に伴う活動制限の長期化により、景気は停滞しております。中国経済においては、中国国内の自動車販売台数が新型コロナウイルス感染拡大前の水準に立ち直るなど内需は回復し、輸出においても米国向けを中心に好調に推移しています。東南アジアにおいては、新型コロナウイルスの感染抑え込みのための経済活動制限の影響により先行きは依然として不透明な状況が継続しています。
当社グループは、かかる経営環境下で、収益力のさらなる向上を実現するために、徹底したコスト削減、高付加価値製品と新技術の開発及び拡販活動に注力してきました。
この結果、売上高は9,884億2,400万円と前年同期に比べ99億7,900万円(1.0%)の増収となり、創業以来の過去最高を更新しました。営業利益は511億6,600万円と前年同期に比べ74億8,100万円(△12.8%)の減益、税引前利益は495億2,700万円と前年同期比べ85億6,200万円(△14.7%)の減益、親会社の所有者に帰属する当期利益は387億5,900万円と前年同期に比べ72億1,600万円(△15.7%)の減益となりました。
なお、2020年4月30日付でエイブリック株式会社を子会社化し、経営統合を実施したことに伴い、同社を連結対象に組み入れています。上記には、統合日以降の同社の損益が含まれています。
また、前期末において、株式会社ユーシンの取得による企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前年同期に係る各数値については、暫定的な会計処理の確定の内容を反映させています。

2021年3月期通期(2020年4月1日~2021年3月31日)のセグメント別業績

機械加工品事業

機械加工品事業は、当社グループの主力であるボールベアリングのほかに、主として航空機に使用されるロッドエンドベアリング、ハードディスク駆動装置(HDD)用ピボットアッセンブリー等のメカニカルパーツ及び航空機用のねじが主な製品です。
主力製品であるボールベアリングは、ファンモーター向けにおいて需要が堅調に推移したことにより売上高は増加しました。ロッドエンドベアリングは、航空機関連の需要減により売上高は減少しました。ピボットアッセンブリーは、HDD市場の縮小を受け売上高は減少しました。
この結果、2021年3月期通期の売上高は1,574億1,100万円と前年同期に比べ234億7,400万円(△13.0%)の減収となり、営業利益は312億1,800万円と前年同期に比べ86億5,600万円(△21.7%)の減益となりました。

電子機器事業

電子機器事業は、電子デバイス(液晶用バックライト等のエレクトロデバイス、センシングデバイス(計測機器)等)、HDD用スピンドルモーター、ステッピングモーター、DCモーター、エアームーバー及び特殊機器が主な製品です。
液晶用バックライトはスマートフォンにおける採用モデルの減少に伴う需要減により、売上高は減少となりました。
この結果、2021年3月期通期の売上高は3,638億4,700万円と前年同期に比べ155億7,500万円(△4.1%)の減収となり、営業利益は176億3,400万円と前年同期に比べ8,200万円(0.5%)の増益となりました。

ミツミ事業

ミツミ事業は、半導体デバイス、光デバイス、機構部品、高周波部品及び電源部品が主な製品です。
半導体デバイス、ゲーム機器等の機構部品が好調に推移し、売上高は増加しました。なお、エイブリック株式会社の取得に伴い、ミツミ事業に同社の損益が含まれています。
この結果、2021年3月期通期の売上高は3,610億400万円と前年同期に比べ687億6,100万円(23.5%)の増収となり、営業利益は197億6,100万円と前年同期に比べ11億500万円(5.9%)の増益となりました。

ユーシン事業

ユーシン事業は、キーセット、ドアラッチ、ドアハンドル等の自動車部品のほかに、産業機器用部品、住宅機器用部品(ビル、住宅用錠前その他)が主な製品です。
自動車部品は、自動車市場減速により売上が大幅に減少しました。
この結果、2021年3月期通期の売上高は1,051億3,300万円と前年同期に比べ200億1,200万円(△16.0%)の減収となり、営業損失は18億5,000万円と前年同期に比べ44億4,800万円の悪化となりました。

その他事業

その他の事業は、自社製機械が主な製品です。
2021年3月期通期の売上高は10億2,900万円と前年同期に比べ2億7,900万円(37.1%)の増収、営業損失は19億900万円と前年同期に比べ4億700万円の悪化となりました。

上記以外に、各セグメントに帰属しない全社費用等136億8,800万円を調整額として表示しています。前年同期の調整額は185億3,100万円でした。

2021年3月期通期(2020年4月1日~2021年3月31日)の財政状態に関する分析

資産、負債及び純資産の状況

2021年3月期末における総資産は9,767億7,100万円となり、前期末に比べ1,122億9,000万円の増加となりました。その主な要因は、現金及び現金同等物、営業債権及びその他の債権、のれん、有形固定資産の増加であります。
負債は5,227億7,300万円となり、前期末に比べ605億6,800万円の増加となりました。その主な要因は、社債及び借入金の増加であります。
なお、資本は4,539億9,800万円となり、親会社所有者帰属持分比率は46.2%と前期末比0.6ポイント増加しました。

キャッシュ・フローの状況

2021年3月期末における現金及び現金同等物の残高は1,654億7,900万円となり、前期末に比べ347億3,300百万円増加しました。
各活動におけるキャッシュ・フローの状況は、次のとおりです。
営業活動によるキャッシュ・フローは、937億6,300万円の収入(前期は864億8,600万円の収入)となりました。これは、主に税引前利益、減価償却費及び償却費、営業債権及びその他の債権の増減、棚卸資産の増減、営業債務及びその他の債務の増減等によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、705億8,00百万円の支出(前期は435億4,000万円の支出)となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出等によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、92億5,700万円の収入(前期は287億5,800万円の支出)となりました。これは、主に短期借入金の増減等によるものです。

2021年5月7日に発表しました「2021年3月期(2020年4月1日~2021年3月31日)決算短信」に掲載した情報を基に作成しています。

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