決算サマリー
更新日: 2015年8月11日
2016年3月期第1四半期(2015年4月1日~2015年6月30日)の概況
2016年3月期第1四半期の世界経済は、米国ではドル高や原油安による悪影響が一部の業種及び地域に見られたものの、雇用改善が進み、底堅い個人消費に支えられて全体としては回復基調が続きました。欧州では、ウクライナ問題や、ギリシャ債務問題に対する懸念もあり、ユーロ安を背景とする輸出拡大等は見られましたが、景気回復は緩やかなものに留まりました。中国をはじめとするアジア地域経済では全般に成長が鈍化しました。日本経済は、輸出、生産及び個人消費に一時的な停滞が見られましたが、企業収益が良好に推移するなど緩やかな回復基調をたどりました。
当社グループは、かかる経営環境下で、収益力のさらなる向上を実現するために、コスト削減、高付加価値製品と新技術の開発及び拡販活動に注力してきました。
この結果、売上高は1,273億9,100万円と前年同期比278億6,000万円(28.0%)の増収となりました。営業利益は125億1,200万円と前年同期比19億8,800万円(18.9%)の増益、経常利益は128億7,200万円と前年同期比23億9,900万円(22.9%)の増益となり、親会社株主に帰属する四半期純利益も100億5,800万円と前年同期比32億2,700万円(47.2%)の増益となりました。
2016年3月期第1四半期(2015年4月1日~2015年6月30日)のセグメント別業績
2016年3月期第1四半期より、内製部門を「電子機器製造本部」に含める等の会社組織の変更を行い、これに伴い、セグメント情報の変更を行っています。
2015年3月期第1四半期のセグメント情報は、会社組織変更後の報告セグメントの区分に基づき作成したものを開示しています。
機械加工品事業
機械加工品事業は、当社の主力製品であるボールベアリングのほかに、主として航空機に使用されるロッドエンドベアリング、ハードディスク駆動装置(HDD)用ピボットアッセンブリー等のメカニカルパーツ及び自動車用と航空機用のねじです。主力製品であるボールベアリングは、全ての市場における需要が高まる中で売上は増加しました。中でも自動車向けでは、省エネ、安全装置用のニーズ拡大による需要増もあり好調に推移しました。
航空機に使用されるロッドエンドベアリングも売上は堅調に推移しました。ピボットアッセンブリーは、HDD市場における在庫調整の影響を受け売上は減少しました。
この結果、2016年3月期第1四半期の売上高は409億7,400万円と前年同期比43億7,200万円(11.9%)の増収となりました。営業利益は99億5,600万円と前年同期比4億200万円(4.2%)の増益となりました。
電子機器事業
電子機器事業は、電子デバイス(液晶用バックライト、計測機器等)、HDD用スピンドルモーター、ステッピングモーター、DCモーター、ファンモーター、精密モーター及び特殊機器が主な製品です。液晶用バックライトは、スマートフォンの高級志向が進む中で薄型技術に優位性を持つ当社への需要拡大が継続し、売上が大きく増加しました。計測機器は、前期に買収したザルトリウスメカトロニクスT&Hグループの貢献もあり、売上が大きく増加しました。HDD用スピンドルモーターはHDD市場における在庫調整の影響により売上は減少しましたが、ステッピングモーターをはじめとする他のモーターでは売上が増加しました。
この結果、2016年3月期第1四半期の売上高は863億1,100万円と前年同期比234億1,900万円(37.2%)の増収となりました。営業利益は56億800万円と前年同期比23億7,000万円(73.2%)の大幅な増益となりました。
その他事業
その他の事業は、自社製機械が主な製品です。2016年3月期第1四半期の売上高は1億500万円と前年同期比6,900万円(189.7%)の増収、営業損失は4,100万円と前年同期比1億700万円の減益となりました。
上記以外に、各セグメントに帰属しない全社費用等30億1,000万円を調整額として表示しています。前年同期の調整額は23億3,400万円でした。
2016年3月期第1四半期(2015年4月1日~2015年6月30日)の財政状態に関する分析
資産、負債及び純資産の状況
当社グループは、「財務体質の強化」を主要な経営方針とし、総資産の圧縮、設備投資の抑制及び有利子負債の削減等に取り組んでいますが、ここ数年は業績の拡大に向けて積極的な設備投資を進めています。
2016年3月期第1四半期における総資産は4,905億1,700万円となり、前期末に比べ4億7,400万円の増加となりました。負債は2,473億600万円となり前期末に比べ90億5,700万円の減少となりました。その主な要因は、支払手形及び買掛金の減少によります。純資産は2,432億1,000万円と前期末に比べ95億3,100万円増加し、自己資本比率は48.0%と前期末に比べ1.9ポイント増加しました。
キャッシュ・フローの状況
2016年3月期第1四半期における現金及び現金同等物の残高は293億200万円となり、前期末に比べ68億3,500万円の減少となりました。また、前年同期末比22億7,500万円の増加となりました。
2016年3月期第1四半期の各活動におけるキャッシュ・フローの状況は、次のとおりです。
営業活動では、税金等調整前四半期純利益、売上債権及び仕入債務の減少、たな卸資産の増加並びに減価償却費等により106億600万円の収入となり、前年同期に比べ23億8,400万円の増加となりました。投資活動では、有形固定資産の取得等により134億6,500万円の支出となり、前年同期に比べ93億7,300万円の支出の増加となりました。また、財務活動では、短期借入金の返済及び配当金の支払等により41億5,100万円の支出となり、前年同期に比べ17億100万円の支出の減少となりました。
2015年7月31日に発表しました「2016年3月期第1四半期(2015年4月1日~2015年6月30日)決算短信」に掲載した情報を基に作成しています。