質疑応答要旨
更新日: 2015年2月5日
2015年3月期 第3四半期決算説明電話会議(2015年2月3日)
注:内容につきましては、理解し易いように部分的に加筆・修正してあります。
ご質問
- 10-12月期の月次実績と1-3月期の月次見込みを、LEDバックライトの売上高、ボールベアリングおよびピボット・アッセンブリーの販売数量について教えてください。
- 今の月次売上高を見ると、LEDバックライトは4Qの売上高が3Qから80億円弱下がる計画です。これに対して、電子機器事業全体の営業利益は45億円下がる計画です。全ての電子機器事業の営業利益の変化がLEDバックライトからと仮定すると、売上に対して利益の下げ幅が大きいように見えます。減価償却費がLEDバックライトを中心に全社で10億円増加する計画ではありますが、売上が80億円下がるとこれほどLEDバックライトの営業利益が下がるのですか、それとも計画では保守的に見ているのですか?
- 3Qの営業利益は、為替の影響で前四半期比で22億円のプラスとのことですが、4Qに向けて今の為替水準で推移した場合に、どの程度の営業利益への為替の影響があるのですか?御社はこれまで為替がこれほど大きく営業利益に効いたことはないと思いますが、為替の影響を計算する上で何か指標はありませんか?
- 4Qの想定レートによる為替益が計画上入っていると理解していいのですか?
- ボールベアリングの月次生産数量も教えてください。
- 機械加工品の営業利益率が2Qから3Qにかけて下がっている要因は何ですか?
- 本日、小径ボールベアリング製品に関する米国司法省との合意について発表がありましたが、約16億円の罰金支払については、4Qの特損として計画に入っていますか?
- 修正後の通期計画の中では、特損と実効税率をどのように見込んでいますか?
- 3Qのエレクトロデバイス売上のうち、LEDバックライト以外の部分が110億円程度あったと思いますが、4Q計画ではどの程度を見ているのですか?
- LEDバックライト以外の部分で大きな割合を占めるEMSの組み立て事業は利益にあまり影響しないという理解でいます。エレクトロデバイスで3Qから4Qにかけて売上が150億円減少し、営業利益が40億円下がるとすると、そのうち営業利益に影響しないEMSの組み立て事業の売上が80億円減少するというのでは、LEDバックライト売上の減少に対して営業利益の減少幅がかなり大きいように見えるのですが、なぜですか?
- 以前、クリーンルームを加速償却することも考えているという話がありましたが、LEDバックライトの償却方法を変えていることはありますか?
- 決算発表の時間を当初予定の午後3時から正午に変更した理由は何ですか。
- 減価償却費と設備投資について通期計画が変更されていますが、為替の影響が中心で、内容的には変化はないと考えてよいのですか?
- LEDバックライトの売上が、3Qに増加し、4Qには減少する計画ですが、お客様ごとの変化はありますか?
- 中国系顧客層は狙い通り厚みが増しているのですか。
- 1-3月の売上計画の中では中国系顧客からの売上比率は半分以上になりますか?
- 来年度のLEDバックライト売上目標の考え方については、11月には1500億円以上との話でしたが、変更はありますか?また、競争環境の変化はありますか?
- ボールベアリングの月次生産数量見込みの数字を見ると、3月からエアコン向け出荷の季節が始まる際に、在庫が充分足りるのか不安です。生産計画が少し保守的なのではありませんか?
- ロッドエンドの3Q売上が77億円と大きく増加していますが、何か状況の変化があるのですか?
- LEDバックライトのバンワ工場の生産立ち上げのタイミングについて教えてください。
ご質問と回答
- 10-12月期の月次実績と1-3月期の月次見込みを、LEDバックライトの売上高、ボールベアリングおよびピボット・アッセンブリーの販売数量について教えてください。
- LEDバックライトの月次売上高は10月が154億円、11月が162億円、12月が177億円、1月は181億円で過去最高となりました。2月と3月は需要が減少する時期にあたり、現時点ではそれぞれ126億円、120億円を見込んでいます。本日開示した上方修正計画の前提として1月の売上高は170億円としていたため、既に10億円上ぶれています。
ボールベアリングの外部販売数量は、10月は148百万個、11月は146百万個、12月は141百万個、1月は152百万個で過去最高となりました。2月は旧正月の影響で137百万個、3月は再度152百万個へ増加する見込みです。内部販売数量は10月は94百万個、11月は92百万個、12月は90百万個でした。1月予想は92百万個、2月と3月の見込みは88百万個です。
ピボット・アッセンブリーの販売数量は、10月は35百万個、11月は35百万個、12月は34百万個でした。1月予想は34百万個、2月見込みは33百万個、3月見込みは30百万個です。
- 今の月次売上高を見ると、LEDバックライトは4Qの売上高が3Qから80億円弱下がる計画です。これに対して、電子機器事業全体の営業利益は45億円下がる計画です。全ての電子機器事業の営業利益の変化がLEDバックライトからと仮定すると、売上に対して利益の下げ幅が大きいように見えます。減価償却費がLEDバックライトを中心に全社で10億円増加する計画ではありますが、売上が80億円下がるとこれほどLEDバックライトの営業利益が下がるのですか、それとも計画では保守的に見ているのですか?
- 電子機器事業セグメント全体としては、3Qから4Qにかけて売上高は170億円下がる計画ですが、営業利益の減少は45億円で、おっしゃるような大きなズレがある数字ではないと見えます。一方で、営業利益の見込みは堅めには見ています。
- 3Qの営業利益は、為替の影響で前四半期比で22億円のプラスとのことですが、4Qに向けて今の為替水準で推移した場合に、どの程度の営業利益への為替の影響があるのですか?御社はこれまで為替がこれほど大きく営業利益に効いたことはないと思いますが、為替の影響を計算する上で何か指標はありませんか?
- 為替による影響額は、各地の実際の売上通貨、原価の通貨構成比率を精査して出しています。為替感応度については、単純に円ドル相場が1円動くといくらとは簡単には言えない実態です。3Q平均レートでは、ドル112.34円、タイバーツ3.45円の効果が一番大きくなっています。
- 4Qの想定レートによる為替益が計画上入っていると理解していいのですか?
- そうです。しかし、この想定レートで4Q業績を予想していますので、計画上の為替益について厳密な金額は出せません。
- ボールベアリングの月次生産数量も教えてください。
- 10月は247百万個、11月は241百万個、12月は231百万個でした。1月は233百万個、2月は219百万個、3月は242百万個の見込みです。
- 機械加工品の営業利益率が2Qから3Qにかけて下がっている要因は何ですか?
- 売上のうちピボット・アッセンブリーの伸びが大きいためで、ボールベアリングの利益率は余り変わっていません。また、ボールベアリングの中ではアメリカでの特殊ベアリングの利益が若干落ちた要因がありますが、これは、12月のクリスマスという季節性の影響です。
- 本日、小径ボールベアリング製品に関する米国司法省との合意について発表がありましたが、約16億円の罰金支払については、4Qの特損として計画に入っていますか?
- はい。4Qでの特損として、計画に入っています。
- 修正後の通期計画の中では、特損と実効税率をどのように見込んでいますか?
- 特損は4Qでは、司法取引から来る16億円、米国の確定給付年金制度の廃止に関わる費用が41億円、合わせて57億円を見込んでいます。特益は4Qには計画していません。実効税率は通期で24.5%を見ています。
- 3Qのエレクトロデバイス売上のうち、LEDバックライト以外の部分が110億円程度あったと思いますが、4Q計画ではどの程度を見ているのですか?
- 4Qには40億円程度に減少すると見込んでいます。
- LEDバックライト以外の部分で大きな割合を占めるEMSの組み立て事業は利益にあまり影響しないという理解でいます。エレクトロデバイスで3Qから4Qにかけて売上が150億円減少し、営業利益が40億円下がるとすると、そのうち営業利益に影響しないEMSの組み立て事業の売上が80億円減少するというのでは、LEDバックライト売上の減少に対して営業利益の減少幅がかなり大きいように見えるのですが、なぜですか?
- 繰り返しになりますが、営業利益については堅めに見ているとお考えください。
- 以前、クリーンルームを加速償却することも考えているという話がありましたが、LEDバックライトの償却方法を変えていることはありますか?
- 2年償却への変更は期初からやっています。3Qに償却費が増えているのは、円安の影響もあります。
- 決算発表の時間を当初予定の午後3時から正午に変更した理由は何ですか。
- 米国での司法取引についてのプレスリリースが米国時間で昨日司法省から発表されたため、あまり間を置かずお知らせした方が良いという判断で、変更しました。この件で特損が発生するため、通期予想も含めて、決算も一緒に発表しました。
- 減価償却費と設備投資について通期計画が変更されていますが、為替の影響が中心で、内容的には変化はないと考えてよいのですか?
- 為替の要因が大きいですが、今期に計上される分の増加も若干ありました。
- LEDバックライトの売上が、3Qに増加し、4Qには減少する計画ですが、お客様ごとの変化はありますか?
- LEDバックライトの4Q売上見込みの中で、1月は見通しより10億円上ブレていますが、この上ブレのもっとも大きい要因は、最大手顧客の需要がしっかりしているからです。また、例年4Qには季節性で需要は大きく減少するのですが、今期の4Q売上は2Q実績を上回る見込みで、これは中国系のお客様の需要が強いという要素が大きいためです。
- 中国系顧客層は狙い通り厚みが増しているのですか。
- その通りです。
- 1-3月の売上計画の中では中国系顧客からの売上比率は半分以上になりますか?
- お客様の具体的なことについては、残念ながら開示できません。4Qにはその比率が上がるのは確かです。
- 来年度のLEDバックライト売上目標の考え方については、11月には1500億円以上との話でしたが、変更はありますか?また、競争環境の変化はありますか?
- 昨年11月に、来期は最低20%以上の売上増加を目指す、とご説明しましたが、現在来期の目標数字については精査中で、5月の本決算発表時に計画を出します。しかし、20%以上の売上増加を目指すというのは変わらないとお考えください。競争環境については、これから出てくるモデルは高機能で製造が非常に難しいため、当社の優位性が当面維持できるという見通しは変わりません。12月の工場視察会の時に、タイのバンワ工場に拡張設備を導入するというご説明をしましたが、順調に進んでいます。
- ボールベアリングの月次生産数量見込みの数字を見ると、3月からエアコン向け出荷の季節が始まる際に、在庫が充分足りるのか不安です。生産計画が少し保守的なのではありませんか?
- 昨年の2Qと3Qに、その時を見越して販売数量を上回る生産を行なってきました。在庫はある程度積み上げてあり、エアコン向け出荷が季節性で増加しても当面は対応できる水準です。
- ロッドエンドの3Q売上が77億円と大きく増加していますが、何か状況の変化があるのですか?
- 一つの理由は民間航空機の需要が強いことで、もうひとつは為替の影響が大きく出ていることです。
- LEDバックライトのバンワ工場の生産立ち上げのタイミングについて教えてください。
- 工場の完成予定は3月で、機械の導入も合わせておこないますので、生産開始は4月になる見込みです。それから徐々に生産を引上げていきますが、今のところ、本格的な稼動は6月からと見ています。