決算サマリー
更新日: 2013年8月7日
2014年3月期第1四半期(2013年4月1日~2013年6月30日)の概況
2014年3月期第1四半期の日本経済は、政府による緊急経済対策及び日銀による金融緩和と為替市場での円安により、輸出が増加し企業業績が改善したことで雇用や個人消費が持ち直すなど改善が進みました。米国経済も、金融緩和政策により住宅着工は堅調に推移し失業率も改善が見られ、好調な内需を中心に緩やかな回復が続きました。一方、欧州経済は、ユーロ圏の景気は一部で下げ止まりの兆しは見られるものの、失業率の上昇、設備投資の低迷など厳しい状況が続きました。アジア地域の経済については、中国は輸出、投資の減少から減速し、アセアン諸国は総じて、輸出が軟調の中、所得水準の上昇による個人消費の好調に支えられ堅調に推移しました。
当社グループは、かかる経営環境下で、収益力のさらなる向上を実現するために、コスト削減、高付加価値製品と新技術の開発及び拡販活動に注力してきました。
この結果、売上高は円安の影響もあり853億1,700万円と前年同期比166億9,600万円(24.3%)の増収となりました。
営業利益は35億3,800万円と前年同期比1億5,500万円(△4.2%)の減益、経常利益は30億6,800万円と前年同期比3億円(△8.9%)の減益となりましたが、四半期純利益は28億5,200万円と前年同期比11億3,400万円(66.0%)の増益となりました。
2014年3月期第1四半期(2013年4月1日~2013年6月30日)のセグメント別業績
なお、2014年3月期第1四半期より、報告セグメントの区分を変更し、以下の前年同期比較については、2013年3月期第1四半期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しています。
機械加工品事業
機械加工品事業は、当社の主力製品であるボールベアリングの他に、主として航空機に使用されるロッドエンドベアリング、ハードディスク駆動装置(HDD)用ピボットアッセンブリー等のメカニカルパーツ及び自動車用と航空機用のねじです。主力製品であるボールベアリングの売上は、中国を中心とした市場の需要増加に合わせて拡販に取り組んだことにより、自動車、情報関連機器向けなどの外販が本年3月後半より大きく増加し、5月には売上数量が過去最高を更新するなど好調に推移しました。ロッドエンドベアリングも航空機需要が堅調に推移し、売上は増加しました。ピボットアッセンブリーは、前期はタイの大規模洪水からの回復に伴う特需があり、売上は前年同期に及びませんでした。
この結果、2014年3月期第1四半期の売上高は340億9,200万円と前年同期比41億2,600万円(13.8%)の増収となりました。営業利益は68億8,900万円と前年同期比5億7,400万円(△7.7%)の減益となりました。
電子機器事業
電子機器事業は、電子デバイス(液晶用バックライト、計測機器)、HDD用スピンドルモーター、情報モーター(ステッピングモーター、ブラシレスモーター、DCブラシ付モーター、ファンモーター)、精密モーター及び特殊機器が主な製品です。液晶用バックライトは、スマートフォンの需要拡大が続く中で、技術面での優位性及び新規顧客の拡大により売上が大きく増加し、業績は大きく向上しました。HDD用スピンドルモーター及び情報モーターは、前期末に実施した事業構造改革の効果が4月は充分に現れず大きな赤字となりましたが、HDD用スピンドルモーターは、高付加価値製品を中心に売上が増加し、情報モーターも売上が増加するなど、月を追うごとに業績の改善が進んでいます。
この結果、2014年3月期第1四半期の売上高は509億8,200万円と前年同期比125億4,800万円(32.6%)の大幅な増収となりました。営業損失は3億2,700万円と前年同期比1億2,000万円の改善となりました。
その他事業
その他の事業は、金型及び内製部品が主な製品です。2014年3月期第1四半期の売上高は2億4,200万円と前年同期比2,200万円(10.2%)の増収、営業利益は1,500万円と前年同期比2,300万円(△58.8%)の減益となりました。
上記以外に、各セグメントに帰属しない全社費用等30億4,000万円を調整額として表示しています。前年同期の調整額は33億6,100万円でした。
2014年3月期第1四半期(2013年4月1日~2013年6月30日)の財政状態に関する分析
資産、負債及び純資産の状況
当社グループは、「財務体質の強化」を主要な経営方針とし、総資産の圧縮及び負債の削減等を進めています。
2014年3月期第1四半期における総資産は3,693億5,100万円となり、前期末に比べ65億4,600万円の増加となりました。その主な要因は、受取手形及び売掛金、投資有価証券の増加によります。負債は2,274億9,200万円となり前期末に比べ25億4,500万円の増加となりました。その主な要因は、支払手形及び買掛金の増加によります。純資産は1,418億5,900万円と前期末に比べ40億100万円増加し、自己資本比率は36.6%と前期末に比べ0.4ポイント増加しました。
キャッシュ・フローの状況
2014年3月期第1四半期における現金及び現金同等物の残高は193億3,700万円となり、前期末に比べ88億8,500万円の減少となりました。また、前年同期末比2億5,500万円の増加となりました。
2014年3月期第1四半期の各活動におけるキャッシュ・フローの状況は、次のとおりです。
営業活動では、税金等調整前四半期純利益、売上債権及び仕入債務の増加等がありましたが、前年同期に比べ40億5,500万円増加し、53億1,400万円の収入となりました。投資活動では、主に有形固定資産の取得により71億4,100万円の支出となり、前年同期に比べ31億2,900万円の支出の減少となりました。また、財務活動では、短期借入金の返済及び配当金の支払等により78億8,700万円の支出となり、前年同期に比べ130億3,500万円の収入の減少となりました。
2013年7月31日に発表しました「2014年3月期第1四半期(2013年4月1日~2013年6月30日)決算短信」に掲載した情報を基に作成しています。