2020年
2020年4月30日
ミネベアミツミ株式会社
エイブリック株式会社の株式取得(子会社化)完了に関するお知らせ
当社は、2019年12月17日付「エイブリック株式会社の株式取得(子会社化)に関するお知らせ」にて公表しましたとおり、株式会社日本政策投資銀行及びセイコーインスツル株式会社との間でエイブリック株式会社(以下、「エイブリック」)の株式取得(以下、「本株式取得」)に係る株式譲渡契約を締結しておりましたが、2020年4月27日付「エイブリック株式会社の株式取得(子会社化)に関する株式取得実行日のお知らせ」で公表しましたとおり、本日、本株式取得を完了致しましたので、お知らせ致します。
1. 本取引の目的及び今後の運営方針
当社は、超精密加工技術や大量生産技術等の当社の強みを発揮でき、且つ簡単に無くならない製品をコア事業「8本槍」として位置付けると共に、これらを相合(そうごう=相い合わせる)することにより新たな価値をお客様に提供していくことを基本戦略としております。アナログ半導体はこの8本槍の一つであり、当社がフォーカスする事業エリアであるIoTの入出力の重要部品でもあることから、製品ポートフォリオの充実と新たなアプリケーション市場への参入を通して更なる事業拡大を志向しております。
エイブリックは、時計関連技術をベースに民生用のボルテージレギュレータ/ボルテージディテクタ・リチウムイオン電池保護IC、車載用のEEPROM*1、医療機器用の超音波イメージング用IC等、アナログICを中心に低消費電流、低電圧動作、超小型パッケージ技術を活かした特徴のある製品群を多数有する半導体メーカーです。また、車載機器、医療機器、IoT・ウェアラブル機器*2等の今後も成長が見込まれる市場において継続的なデザインウィン*3を実現しております。
エイブリックと当社は、足りない分野を相互に補完しあえる製品ポートフォリオを有しており、本株式取得により多様なシナジー効果の発揮が可能となります。研究開発の面では、両社の高い技術の融合により更なる高性能・高品質製品の開発・製造が可能となるとともに、ものづくりの面では、両社の前工程・後工程工場での相互生産と生産技術・ノウハウの横展開により品質・生産性の向上とBCP*4対応力の強化が図れます。さらには、当社グループとエイブリックの販路の相互活用、エイブリックによる当社他事業部が所有する知見の新製品開発への応用等、半導体分野に限定されないシナジー効果の創出も期待できます。当社は、本株式取得を通じて、産業・住設機器市場向けに加えて医療機器向けの高付加価値製品の拡販、カーインフォテインメント*5市場でのシェア拡大への取り組みを一層強化してまいります。
また、当社は、2019年5月に公表した「次の10年の目標」として、グループ売上高2.5兆円・営業利益2,500億円をかかげ全社一丸となって取り組んでおります。この中で、半導体事業については、当面の目標を売上高1,000億円・営業利益率10%としておりますが、本株式取得により、本目標を達成する為の確かな土台作りが出来ました。今後は、当社の半導体事業の規模拡大とアナログ半導体市場での地位向上を早期に実現し、日本の半導体産業の再成長に寄与してまいります。
- *1 EEPROMとは、電源を断っても記録内容が消えない不揮発メモリの一種で、電気的に内容の書き換えができるもののこと
- *2 ウェアラブル機器とは、身に着けて用いるデバイスのこと
- *3 デザインウィンとは、顧客の新製品への採用決定のこと
- *4 BCPとは、Business Continuity Plan(事業継続計画)の略であり、災害等の際に事業活動を中断させないための又は万一中断しても早期に復旧させるための計画のこと
- *5 カーインフォテインメントとは、車載の情報と娯楽システムのこと
2. エイブリックの概要
(1)名称 | エイブリック株式会社 | |
---|---|---|
(2)所在地 | 千葉県千葉市美浜区中瀬一丁目8番地 | |
(3)代表者の役職・氏名 | 代表取締役社長 石合 信正 | |
(4)事業内容 | アナログ半導体製品の開発・設計・製造・販売 | |
(5)資本金 | 92億5,000万円 | |
(6)設立年月日 | 2015年9月28日 | |
(7)大株主及び持株比率 | ミネベアミツミ株式会社 100% | |
(8)連結売上高 | 32,851百万円(2019年3月期) | |
(9)新任役員 | 代表取締役会長 | 貝沼 由久 |
代表取締役社長 | 石合 信正 | |
取締役執行役員 | 橋本 正 | |
取締役 | 岩屋 良造 | |
取締役 | 吉田 勝彦 | |
取締役 | 麻生 博史 | |
取締役 | 矢野 功次 | |
(10)主要な子会社 | ABLIC Hong Kong Limited ABLIC Taiwan Inc. ABLIC Korea Inc. ABLIC Europe GmbH ABLIC U.S.A. Inc. |
3. 今後の見通し
本株式取得に伴い、エイブリックは当社の子会社となります。本件に伴う2021年3月期の当社の連結業績に与える影響につきましては現在精査中であり、判明次第速やかに開示致します。
以上
会社名 | ミネベアミツミ株式会社 |
---|---|
代表者名 | 代表取締役 会長兼社長執行役員 貝沼 由久 (コード番号 6479 東証第1部) |
問合せ先 | 広報・IR室長 石川 尊之 (Phone: 03-6758-6703) |
ここに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。製品または商品の仕様変更・販売終了等により、最新の情報と異なる場合がございますので、ご了承ください。