2007年
2007年5月8日
ミネベア株式会社
体積比2倍の高トルクDCブラシモータ 【Sシリーズ】を開発
ミネベア株式会社と松下電器産業株式会社モータ社との合弁会社、ミネベア・松下モータ株式会社(以下MMMC)は、従来モータ体積比2倍以上のトルクを発生する角丸型の高性能DCブラシモータ【Sシリーズ】を開発しました。
独自の高性能マグネットの配置、4極6スロットの新構造の採用と特殊金属ブラシの開発により、従来比2倍以上の出力トルクを実現すると同時に、DCモータの寿命を従来当社比500%以上に延ばすことに成功しました。
【発売の狙い】
近年DCブラシモータは遊技機からOA、AV機器、ホームアプライアンス機器、車載用でモータ使用個数が大幅に増加しています。そこで、モータの小型化、軽量化、低騒音化にとどまらず、モータ搭載機器の小型化、低騒音化、高信頼性が求められています。今回開発しました【Sシリーズ】は高トルク、長寿命の特徴を生かし、ギアレスやメカの大幅簡素化が容易に可能となり、機器ユニットの小型化の実現、信頼性の向上等、の特徴を持っています。
MMMCは【Sシリーズ】の開発、販売で電装、OA、ホームアプライアンスを中心にシェア拡大と新規市場への参入を図っていきます。
DCブラシモータは、一般的に回転子の外側にマグネットを配置している為、モータ自体の大きさに対して、回転子の直径が大きく取れないことにより、同一モータ体積での発生可能なトルクには限界がありました。今回の【Sシリーズ】は独自の角丸型を採用することで4隅の少ないスペースにマグネットを配置することにより、回転子の直径を大きく取ることが可能になりました。
ロータの外径を最大限に生かす構造とマグネットの体積の最大有効活用を基本に設計しており、従来からのDCブラシの接点技術、磁気回路設計技術に加え高性能マグネットの製造技術を融合し、従来体積比2倍のトルクを有するDCブラシモータを開発いたしました。
対応サイズ□6*10mm~□34*50mm DC12,24V 標準サンプルは07年5月から対応可能で価格は5000円/個からオプションとしてギア、エンコーダ等にも対応可能です。
本DCブラシモータは、ミネベア独自の磁性材料製造技術とDCブラシモータ技術で総合開発したもので、2007年12月よりマレーシアの「Minebea Electronics Motor (Malaysia) Sdn. Bhd.」にて量産開始の予定です。
【新製品の特長】
本開発製品の特長をまとめると以下の通りとなります。
(1) 四隅にマグネットを配する新構造で現行品、自社比で同一体積比で2倍のトルクの達成。
(2) 4極6スロット採用と磁場解析の活用とで、コギング山数12山⇒24山による低コギング化と低騒音化を実現。
(3) 独自の角丸型のモータ構造で、セットへの取り付けの自由度アップ。
(4) 新開発金属ブラシの採用で長寿命化を達成。
【参考仕様】
Sシリーズモータ SE15K
モータ性能比較表(S-T、I-T特性表(参考))
「Sシリーズ」モータの性能向上のポイント
以上
<お問い合わせ先>
ミネベア株式会社
総合企画部 広報室
広報担当:石河 正樹(いしかわ まさき)
〒153-8662
東京都目黒区下目黒1-8-1 アルコタワー19階
TEL: 03-5434-8637
FAX: 03-5434-8607
E-Mail:mishikaw@minebea.co.jp
URL:http://www.minebea.co.jp/
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