2002年
2002年10月1日
ミネベア株式会社
「EVA® 経営システム」の導入について
ミネベア株式会社(社長:山本 次男)は、本年4月にEVA(経済付加価値)経営システム導入検討プロジェクトを発足させ、スターン スチュアート社をコンサルタントとして、製造部門、営業部門および事務管理部門のメンバーから成るワーキング・グループにて、EVA経営システムの導入可否について検討して参りました。その結果、この度、EVAをグループ全体の経営指標とする「EVA経営システム」の導入を決定致しました。
記
【導入決定の経緯と目的】
当社は資本効率の向上を目指し、1997年4月に在庫削減課ならびに借金返済課という組織を特別に設け、グループ全体で在庫と借入金の削減を進めておりますが、これまでに大きな成果を上げる事が出来ました。また、長年にわたりミネベアグループ内組織を細かな損益管理単位に分け、損益の計画・実績管理を徹底してきた結果、ミネベアグループ全体に損益概念が深く浸透しております。
そうした実績を踏まえて、更なる資本効率の向上をはかるため、借入金のコストばかりではなく、株主資本に対するコストをも含めた資本コストを用い、「製造・営業部門の機能別組織のEVA」および「製品別のEVA」を月次ベースで測定していくシステムを、スターン スチュアート社の協力を得て構築する事と致しました。
当社は、経営の基本方針として「従業員」「お客様」「株主」「地域社会」「国際社会」への貢献を謳った「五つの心得」を提唱しております。これら当社を取り巻く全ての利害関係者に十分なリターンを与える事を目指す「EVA経営システム」を導入して、戦略的意思決定による「事業の選択と集中」や「経営資源の効率的な配分」などの判断をEVAの創造という観点から積極的に行い、企業価値の増大をはかって参ります。
【EVAの測定単位の概要】
製造・営業部門の機能別組織のEVA 業績管理単位である製造本部や営業本部の各部門など、組織単位別に測定するEVAです。各組織の管理者の使用資本に対する意識を高め、そのより効率的な活用を実現するためのツールとなります。製品別EVA 当社は、製造部門と営業部門が各々製品別の業績を管理していますが、「製品別EVA」では、各製品を製造部門と営業部門に区分せず、合算して測定する為、各製品のEVA貢献度が明らかになります。従って、「製品別EVA」は、経営陣が「事業の選択」や「経営資源の効率配分」を行う際の有力な判断材料となります。
【今後の導入スケジュール】
2002年10月から2003年3月までの導入準備期間を経て、下記の通り2003年4月から段階的にEVA経営システムの導入を開始致します。
(1)連結経営EVAの測定と評価: | 2003年4月から運用開始 |
(2)設備投資計画のEVAの観点からの評価: | 2003年4月から運用開始 |
(3)機能別EVAの測定と評価: | 2003年4月から試験運用開始 2003年10月から運用開始 |
(4)製品別EVAの測定と評価への応用: | 2003年10月から試験運用開始 2004年4月から運用開始 |
(5)「事業の選択」と「集中資源の適正配分」への応用: | 2004年4月から |
(6)連結EVA連動賞与制度の導入: | 2003年冬季賞与から運用開始 (対象者・連動額・配分比率は、準備期間中に決定する) |
(7)管理者へのトレーニング: | 2002年10月から開始 |
【関連人事】
統括責任者: | 水上 龍介 専務取締役 |
副統括責任者: | 内堀 民雄 経営管理部次長 |
専従構成員: | 藤原 幸宏 経営管理部課長 |
上記3名に、取締役3名を含む14名の構成員、製造本部・営業本部の責任者3名を加えた計20名で「EVA経営システム導入ワーキング・グループ」を構成致します。
以上
注)EVAはスターンスチュアート社の登録商標です。原則として、次のように算出されます。
EVA = 税引後事業利益 - 資本コスト
・税引後事業利益 | = | 税引前利益+支払利息-税金 |
・資本コスト | = | 使用資金×資本コスト率 |
・使用資金 | = | 総資産 (売掛金、在庫、固定資産等) - 無利子負債 (買掛金、未払い金等) |
<お問合せ先>
ミネベア株式会社 総合企画部広報室
広報担当:宮原 康明(みやはら やすあき)
TEL: 03-5434-8637 FAX: 03-5434-8607
E-MAIL :ymiyahar@minebea.co.jp
URL :http://www.minebea.co.jp
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