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2025年3月28日
ミネベアミツミ株式会社
ミネベアミツミ、小型6軸力覚センサーを活用した先進的ロボットアームの早期実用化に向け、開発協力に関する覚書をKailas Robotics社と締結
このたび、ミネベアミツミ株式会社(本社:長野県、代表取締役会長CEO:貝沼 由久、以下 ミネベアミツミ)は、ドローンなどの移動体に搭載可能な小型・高性能ロボットアーム等を開発・製造する株式会社Kailas Robotics(本社:埼玉県、代表取締役CEO:ダンバダルジャ ムンフバヤル、以下 Kailas)の間で、ミネベアミツミの小型6軸力覚センサーを活用した先進的なロボットアーム等の開発、および実用化に向けた各種信頼性試験等の連携に関する覚書を締結しましたので、お知らせいたします。
ミネベアミツミの小型6軸力覚センサーは、MEMSチップと金属構造体のハイブリッド構造によりフォース3軸、モーメント3軸を検出します。アナログセンサーと比べてノイズに強く、正確なデータの取得が可能なことに加え直径9.6mmと非常に小型で軽量なため、あらゆる分野のロボットや検査機器にも搭載され、接触検知や重量検知、繊細検知、位置検出、振動測定等をおこなっています。
一方、Kailasでは、最先端のSoC(Sytem on Chip)をベースにFPGA(Field Programmable Gate Array)から設計することで小型化を実現するとともに、支点が動いても確実にアームで対象物を掴む技術をコア技術として、ロボットアームの開発をおこなっています。Kailasロボットアーム「MobiRobo」は、ドローンに限らずUGV(Unmanned Ground Vehicle)、ヒューマノイド、義手などに最適化された制御システムとアクチュエーターの組み合わせにより、あらゆるロボットに必要となる革新的なアームとして、2025年1月には、世界最大のテクノロジー見本市「CES® 2025」において、コンシューマー技術製品における優れたデザインとエンジニアリングを称える「CES Innovation Awards®」を受賞しました。
昨今、人手不足や自然災害の多発にともない、被災地等危険地域における危険物除去作業のためのAGV(Automated Guided Vehicle)やUAV(Unmanned Aerial Vehicle)と、そこに搭載されるロボットアームの需要は高まると同時に、ロボットアームの高精度化・小型軽量化は急務となっています。今回は、こうした需要に応えるべく、ドローンなどの移動体に搭載可能な先進的なロボットアームの開発と実用化を促進すべく、本覚書の締結に至りました。
ミネベアミツミの高精度な小型6軸力覚センサー「MMS101」を、Kailasのロボットアーム「MobiRobo」とエンドエフェクター(グリッパ)の接続部分に搭載し、高精度な接触検知をおこなうことで、ロボットアーム先端での繊細な力のコントロールやアームの把持能力、安全性の向上、省コスト・省スペース化を実現します。同時に、ロボットアームに関する高い技術力を持つKailasの知見を活かし、お客様が使用する様々な環境を想定したあらゆる信頼性試験を重ねてまいります。
今後は、両社連携のもと、精密作業、製造業、医療分野などの幅広い分野での活躍が期待できる先進的なロボットアームを早期に実用化させ、社会的課題解決に貢献できる製品を、確かな技術で開発・製造・販売してまいります。
ミネベアミツミの小型力覚センサーを使用したロボットアームの特長
- ① 高精度な力制御
- 小型力覚センサーを使用することで、ロボットアームが対象物に加える力を正確に測定・制御することができます。これにより、繊細な作業や精密な組み立てが可能になります。
- ② リアルタイムフィードバック
- 力覚センサーからのデータをリアルタイムにフィードバックすることで、ロボットアームは動作中に力の変化を即座に感知し、最適な動作を行うことができます。これにより、対象物を傷つけるリスクが減少します。
- ③ 安全性の向上
- 力覚センサーによって、加えられる力をモニタリングし、一定のしきい値を超えた場合に自動的に停止する機能を持たせることができます。これにより、作業者や周囲の安全が向上します。
- ④ 柔軟な操作性
- 小型であるため、センサー自体がロボットアームの自由度を制限することなく、設置場所の選択肢が広がります。これにより、複雑な作業や狭い場所での操作が可能になります。
- ⑤ 省コストと省スペース
- 小型センサーは、大きなセンサーに比べて一般的にコストが低く、また設置スペースも少ないため、装置全体のコストやサイズを抑えることができます。






Kailas Roboticsのロボットアーム「MobiRobo」に使用されている、ミネベアミツミの小型6軸力覚センサー「MMS101」(赤矢印部分)
ご参考
ミネベアミツミについて
ミネベアミツミは、世界シェアNo.1*製品である、機械の回転をスムーズにするミニチュア・小径ボールベアリング(軸受)や、1直リチウムイオン電池用保護ICなどをはじめとする、超精密加工技術を代表するコア技術を中心に、半導体、モーター、センサーなど、様々な機械・電子部品を手がける相合(そうごう)**精密部品メーカーです。当社の超精密技術は、エアコン・掃除機・ドライヤー、ゲーム機などの家電製品、スマートフォン・パソコンなどの情報機器、自動車・航空・宇宙製品、そして医療機器など、幅広い分野で使用され、目に見えないところで皆様の生活をお支えしております。
* ミネベアミツミ調べ
** 相合:「総合」ではなく、「相い合わせる」ことを意味し、自社保有技術を融合、活用して「コア製品」を進化させるとともに、その進化した製品をさらに相合することでさまざまな分野で新たな製品を創出すること。
株式会社Kailas Robotics(カイラスロボティクス)について
Kailas Roboticsは、高い技術力と開発力で、最先端のSoC(System on Chips)ベースに小型軽量化を実現した革新的なロボットアームの開発を行う、2022年に設立されたスタートアップです。Kailasは、2023年の経産省が主導するGSAP(グローバル・スタートアップ・アクセラレーション・プログラム)のDeep Techコースに採択され、世界トップクラスのスタートアップアクセラレーションプログラムであるUC Berkeley SkyDeckに参加し研鑽を積んできました。2024年4月には、アメリカ・カリフォルニア州サンディエゴで開催されたAUVSI XPONENTIALに初出展しました。なお、UAVやUGVに搭載可能な6軸ロボットアームの基本特許も国内で取得しております。(特許第7471705号)
所在地 | 〒333-0844 埼玉県川口市上青木3-12-18 埼玉県産業技術総合センター506 |
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代表取締役 | ダンバダルジャ・ムンフバヤル |
ウェブサイト | https://www.kailasrobotics.com/![]() |
お問合せ先 | public-relation@kailasrobotics.com![]() |
報道関係お問い合わせ先 | ミネベアミツミ株式会社 広報・IR室 Phone: 03-6758-6703 Fax: 03-6758-6718 E-mail: koffice@minebeamitsumi.com |
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製品に関するお問い合せ先 | ミネベアミツミ株式会社 セミコンダクタ&エレクトロニクス事業本部 半導体事業部 戦略技術部 Phone: 046-230-3470(部門代表) 製品サイト ![]() お問い合わせフォーム ![]() |
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