ESG関連情報
2024年3月期 環境データ
ミネベアミツミグループの環境負荷
当社グループは、世界28か国に130生産・研究開発拠点と101営業拠点を有し、主力のベアリングをはじめとする機械加工品、電子機器、半導体製品など、多様な製品を生産、販売しています。
2024年3月期の当社グループの環境負荷は以下のとおりです。
インプット・アウトプット(2024年3月期実績)
集計範囲:生産拠点、連結決算の対象 検証:第三者検証受審対象
- ※1 LPG:液化石油ガス
- ※2 PRTR届出物質:PRTR法(特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律/日本国内法)により届け出た化学物質
- ※3 GHG(CO2換算):地球温暖化係数を使用してCO2(二酸化炭素)量に換算した温室効果ガス。CO2に換算した温室効果ガスは、CH4、HFC、PFC、SF6、NF3、N2Oの6種類
- ※4 NOx:窒素酸化物。光化学スモッグや酸性雨の原因物質
- ※5 SOx:硫黄酸化物。ぜん息や酸性雨の原因物質
- ※6 ばいじん:燃焼、加熱および化学反応などにより発生する排出ガス中に含まれる粒子状物質。粒径が大きいものは視界不良、粒径が小さいものは呼吸器など健康への影響要因
- ※7 廃棄物等:有価物および廃棄物
- ※8 COD:化学的酸素要求量。海域と湖沼の有機物の環境基準などに用いられる指標
- ※9 BOD:生物化学的酸素要求量。河川の有機物の環境基準などに用いられる指標
- ※10 SS:浮遊物質量。水中に含まれる不溶解性物質の環境基準などに用いられる水の濁り具合に関連する指標
ミネベアミツミグループの温室効果ガス排出量
温室効果ガスのCO2換算排出量推移(総量&売上高原単位)
※2020年3月期まで遡って、Scope 2の算出方法をロケーション基準からマーケット基準へ変更
2024年3月期の当社グループ全体の温室効果ガスのCO2換算排出量は868,140トンで、前期と比較して約0.8%増加しました。電力のCO2排出係数の低下に加え、生産効率の向上や再生可能エネルギーの導入などにより、売上高8.5%増加に対して微増となりました。
売上高原単位で温室効果ガス排出量をとらえた場合は、0.619トン/百万円となり、売上高の増加に対してCO2換算排出量が減少したことから原単位は改善され、前期と比較して7.2%減少しました。
サプライチェーン排出量 (Scope1,2,3)
'24/3 | 検証 | ||||
---|---|---|---|---|---|
Scope1 | 99 | ● | |||
Scope2 * | 769 | ● | |||
Scope3 | 34,360 | ● | 【Scope3 各カテゴリの算出方法】 | ||
カテゴリ1 | 購入した製品・サービス | 4,127 | ● | 購入価格に原単位を乗じて算出 | |
カテゴリ2 | 資本財 | 278 | ● | 購入した資本財の金額に原単位を乗じて算出 | |
カテゴリ3 | Scope1,2に含まれない燃料、およびエネルギー関連活動 | 113 | ● | 使用したエネルギー(燃料・電力)に種類別原単位を乗じて算出 | |
カテゴリ4 | 輸送、配送(上流) | 237 | ● | 輸送重量と距離の実績データ・燃料使用量に、原単位を乗じて算出 | |
カテゴリ5 | 事業から出る廃棄物 | 15 | ● | 廃棄物を種類別に分類し、排出量に原単位を乗じて算出 | |
カテゴリ6 | 出張 | 14 | ● | 従業員数に原単位を乗じて算出 | |
カテゴリ7 | 雇用者の通勤 | 50 | ● | 勤務形態別・都市区分別の従業員の勤務日数に対し原単位を乗じて算出 | |
カテゴリ8 | リース資産(上流) | ー | 対象外 (当社では、本カテゴリに該当する排出は無い) | ||
カテゴリ9 | 輸送、配送(下流) | 0.2 | ● | 当社完成品の輸送重量と距離の実績データ・燃料使用量に原単位を乗じて算出 | |
カテゴリ10 | 販売した製品の加工 | 579 | ● | 当社製品の製造コストに当社のGHG排出量(Scope1,2)原単位を乗じて算出 | |
カテゴリ11 | 販売した製品の使用 | 28,938 | ● | 当社製品の販売数の生涯使用電力量に原単位を乗じて算出 | |
カテゴリ12 | 販売した製品の廃棄 | 7.1 | ● | 当社製品の売上高に原単位を乗じて算出 | |
カテゴリ13 | リース資産(下流) | ー | 対象外 (当社では、本カテゴリに該当する排出は無い) | ||
カテゴリ14 | フランチャイズ | ー | 対象外 (当社では、本カテゴリに該当する排出は無い) | ||
カテゴリ15 | 投資 | 2.8 | ● | 株式を保有している会社のScope1,2排出量に当社の株式保有比率を乗じて算出 |
*: マーケット基準 ●: 第三者検証受審対象
ミネベアミツミグループの廃棄物等排出量
2024年3月期に当社グループ全体で使用された主な原材料は、鋼材:約122,978トン、樹脂:約37,393トンで、合計量は前期と比較し6.3%増加しました。「廃棄物等」として社外に排出した量は、109,183トンとなり、前期と比較して3.0%増加しました。また、最終処分(埋立)された量が前期から1,000トン以上改善され、(2023年3月期:5,135ton) 主な要因は、それまでタイの工場で直接埋立されていた汚泥を焼却処分に変更することができたためです。
廃棄物等処理実績(2024年3月期実績)
「廃棄物等」として社外に排出した総量の推移
ミネベアミツミグループから発生する廃棄物等の流れと把握方法
ミネベアミツミグループの水使用量
水使用量の推移
2024年3月期の当社グループにおける水使用量は8,955,482㎥となり、前期と比較して3.9%増加となりました。
タイや中国の量産工場において、工場内で発生した排水を可能な限りリサイクルし、工場外に排出しない「工場排水ゼロシステム」を運用しています。
PRTR物質の管理(日本)
日本国内の各事業所はPRTR法(化学物質排出把握管理促進法)に基づき、PRTR対象物質の取扱量、移動量を管理しています。
2024年3月期の報告実績
管理 番号 |
CAS No. | 物質名 | 取扱量 | 排出量 | 移動量 | 消費量 | 除去 処理量 |
|||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
大気 | 水域 | 埋立て | 廃棄物 | 下水道 | ||||||
20 | 141-43-5 | 2-アミノ エタノール |
2.90 | 0 | 0 | 0 | 2.90 | 0 | 0 | 0 |
53 | 100-41-4 | エチルベンゼン | 3.91 | 3.91 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
80 | 1330-20-7 | キシレン | 4.96 | 3.77 | 0 | 0 | 1.19 | 0 | 0 | 0 |
213 | 127-19-5 | N,N-ジメチルアセトアミド | 2.94 | 0.12 | 0 | 0 | 2.82 | 0 | 0 | 0 |
300 | 108-88-3 | トルエン | 9.42 | 9.42 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
343 | 120-80-9 | カテコール | 1.61 | 0 | 0 | 0 | 1.61 | 0 | 0 | 0 |
349 | 108-95-2 | フェノール | 1.35 | 0.05 | 0 | 0 | 1.30 | 0 | 0 | 0 |
374 | - | ふっ化水素及び その水溶性塩 |
38.69 | 0.25 | 0.49 | 0 | 5.80 | 1.32 | 0 | 30.83 |
438 | 1321-94-4 | メチルナフタレン | 3.23 | 0.06 | 0 | 0 | 3.17 | 0 | 0 | 0 |
691 | 25551-13-7 | トリメチルベンゼン | 1.71 | 1.71 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
737 | 108-10-1 | メチルイソブチルケトン | 2.95 | 2.95 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
746 | 872-50-4 | N-メチル-2-ピロリドン | 1.78 | 0.07 | 0 | 0 | 1.71 | 0 | 0 | 0 |
合計 | 75.45 | 22.80 | 21.82 | 0 | 30.83 |
ミネベアミツミグループの環境会計
2020年3月期から2024年3月期の環境保全コストの推移
当社グループは、環境保全対策へのコストを認識するため、環境省が発行する「環境会計ガイドライン2005年版」を参考に、環境会計の集計を行っています。
当社グループの2024年3月期の環境保全コストの総額は95億円で、前年度と比較して増加となりました。
2024年3月期の環境保全コスト集計表
環境保全コスト | 対象範囲合計 | ||||
---|---|---|---|---|---|
分類 | 主な取り組み内容 | 投資額合計 | 費用額合計 | ||
1 | 生産・サービス活動により事業エリア内に生じる環境負荷を抑制するための環境保全コスト | 内訳(1)、(2)、(3)の通り | 3,558 | 5,158 | |
(事業内エリアコスト) | |||||
内訳 | (1)公害防止コスト | 水質汚濁防止、大気汚染防止など公害防止のための設備の設置、設備償却及び運転・維持管理費用など | 191 | 1,409 | |
(2)地球環境保全コスト | オゾン層破壊物質を使用しない洗浄装置の設置、高効率タイプの冷凍機や変圧器や空気圧縮機の設置、LED照明への切替、減価償却及び運転・維持管理費用など | 2,981 | 2,780 | ||
(3)資源循環コスト | 廃棄物処理及びリサイクルのための設備及び費用など | 386 | 969 | ||
2 | 生産・サービス活動に伴って上流または下流で生じる環境負荷を抑制するためのコスト | グリーン調達に伴う分析装置の設置及び材料分析費用。納入者との契約に関わる印刷・収入印紙代など | 2 | 153 | |
(上下流コスト) | |||||
3 | 管理活動における環境保全コスト(管理活動コスト) | 環境マネジメント組織の人件費及び環境マネジメントシステムの維持管理費用など | 23 | 602 | |
4 | 研究開発活動における環境保全コスト(研究開発コスト) | 水洗浄装置の研究開発費用など | 0 | 0 | |
5 | 社会活動における環境保全コスト(社会活動コスト) | 緑地、景観保持のための整備費用など | 0 | 13 | |
6 | 環境損傷に対するコスト | 土壌汚染を修復するための土壌入れ替え費用及び浄化装置の運転・維持管理・減価償却費など | 1 | 6 | |
(環境損傷コスト) | |||||
合計 | 3,584 | 5,932 |
1USD=¥143.31 1EUR=¥155.18 1THB=¥4.08 1CNY=¥20.03
1SGD=¥106.54 1GBP=¥179.44 1MYR=¥30.97 1PHP=¥2.59