2016年
(2016年10月掲載)
対話を続け、ともにより良い街づくりを目指す
戸塚氏 災害対策は地域の重要なテーマの一つといえますが、万一の大きな災害発生時には、こちらの工場のスペースを地域住民にも活用させていただくことはできるでしょうか。
藤田 当社では、地震などの災害時に備えて日頃から食料や水を備蓄しており、近隣の方々も受け入れられるよう、ある程度の余裕を持たせています。地域の一員として、有事の際はできる限りのお役に立ちたいと考えています。
金原氏 先日、袋井市の防災監として熊本地震の被災地に行ってまいりました。熊本の状況を見ますと、やはり震災は市が単独で対応できるようなものではなく、市民の方々や企業にも協力を求めていかなければならないと再認識しました。袋井市でも災害時に備えた計画を整備しておりますので、その中でスムーズな連携が取れるよう、今後協議させていただけると非常にありがたいです。
藤田 承知しました。当社としてはまず被災した従業員を最優先で受け入れたいと考えていますが、近隣の方にもセミナーホールや厚生棟を避難所として使っていただくなど、可能な限りの対応をさせていただきます。
原田氏 貴社の浜松工場では43%の従業員が袋井市在住とのこと、それだけの方々を受け入れていただくだけでも市の負担はずいぶん軽くなります。ぜひまた詳しくご相談させてください。
冨田 最後に、せっかくの機会ですので、当社からも2つほどご相談させていただきたい点があります。1つ目が、待機児童についてです。当社では多くの女性の技術者が活躍しておりまして、育児休業後、職場復帰のために子どもを預ける場所がないというのは大きな課題となっています。当社も協力させていただきますので、一緒に改善を目指していければと思います。2つ目が、工場周辺の交通状況についてです。この付近には歩道が整備されていない所があったり、バスなどの公共交通機関がないことなどで、当社の従業員を含めて近隣の方々が、安全性や利便性に問題を抱えているように感じます。対策を検討していただけると大変うれしいです。
原田氏 分かりました。ご意見ありがとうございます。
藤田 できることとできないことがお互いにあるかと思いますので、まずは忌憚なく話し合えることが一番大事なのかもしれませんね。簡単にはいかないことばかりですが、ぜひ一緒に取り組んでいければ幸いです。