質疑応答要旨
更新日: 2006年8月9日
2007年3月期 第1四半期決算説明電話会議(2006年8月1日)
注:内容につきましては、理解し易いように部分的に加筆・修正してあります。
ご質問
- 電子機器セグメントは前期第4四半期に比べ5億円の赤字から4億円の赤字へと1億円改善しましたが、課題三事業とそれ以外の事業という形で、電子機器セグメントを4つに分けた場合の利益の内訳を教えてください。また、今後第2四半期に向けての見方も教えてください。
- 情報モーターはロイヤリティが減額されていますが、ロイヤリティを除いた本業のみの実績では、前期第4四半期と比較して改善していますか。
- バックライト関連の売上は前期第4四半期に比べ増加しているので増益と考えると、キーボードの損益は悪化したと考えてよいのでしょうか。
- 電子機器セグメントは今後第2四半期に向けてどのように推移すると見ていますか。電子機器セグメント全体の損益は、第2四半期に黒字に転じると考えてよいでしょうか。
- 今期の業績予想は変更していませんが、リスク要因はありませんか。
- HDDスピンドルモーターの数量は第1四半期から第2四半期にかけてどのように推移していますか。また、2.5インチHDD向け製品の販売数量が増加しているようですが、その構成比率は第1四半期から第2四半期にかけてどのように変化すると見ていますか。以前、下期に月間平均販売数量を600万台程度まで増やしたいという話でしたが、その見方に変更はありませんか。
- ピボットアッシーは、第2四半期以降に数量の増加が見込まれるという話でしたが、第1四半期の月間平均販売数量1,900万個強に対して、どの程度増加する見込みですか。
- ボールベアリングは第1四半期に月間平均販売数量が1億7,200万個とのことでしたが、第2四半期以降の見込みを教えてください。
- たな卸資産の圧縮、借入金の削減等を続けていますが、第2四半期以降も同じようなペースで進んでいくと考えてよいでしょうか。
- 数十億円単位で借入金の削減が進んでいくという理解でよろしいでしょうか。
- 今期の実効税率の改善はある程度想定していたと思います。第1四半期の実績では40%弱でしたが、どのように考えていますか。
- 今期全体では、実効税率が40%を下回る可能性はありますか。
- 課題三事業は改善施策を実行している最中とのことですが、下期に向けて、これらの事業について期初の見方から変化があれば教えて下さい。
- 先程、前期第4四半期から第1四半期にかけての収益改善について聞いた際、第4四半期に課題三事業を除いた電子機器セグメントの中に、収益が減少したものがあったという話でしたが、それは何の事業ですか。
- HDDスピンドルモーターは、主要な客先が焼結タイプに移行すると想定していますが、ミネベアに焼結タイプの製品がない中で、今期の業績予想が未達となるようなリスクは感じていませんか。また、既存のFDBモデルでの展開余地はありますか。
- 2.5インチHDD向け製品はミネベアが急速にシェアを上げている客先があると推定していますが、その客先での納入シェアは高いのでしょうか。
- 第2四半期におけるピボットアッシーの販売数量の見込みは、業界平均の7-9月の伸びよりも少し高いように思うのですが。
- 今後第2四半期にかけて、機械加工品セグメント全体の収益が悪くなるリスクはありますか。
- タイバーツ高の影響を心配していたと思いますが。
- 2.5インチHDD向けスピンドルモーターの歩留まり、収益性はどのような状況ですか。第2四半期以降生産数量を増やす予定とのことですが、下期における生産構成比率はどの程度になる予定ですか。
- HDDスピンドルモーターは、下期に向けて新しいモデルを出してシェアをあげていくような予定はありますか。
- キーボードについて、第1四半期にどのようなことを行ったか、第2四半期にどのような施策を行う予定かを、もう少し詳しく教えてください。
- 数量を減らして内製する、或いは外注を使う等、キーボードの生産に関し、現段階で予定はありますか。
- 6月の上旬にミネベア・松下モータ社の人事異動に関するプレスリリースがありました。ミネベア・松下モータ社の新経営体制に対する考え方を教えてください。
- 今回の経営陣の入れ替えによって、経営の考え方に変化が出てくるということでしょうか。
ご質問と回答
- 電子機器セグメントは前期第4四半期に比べ5億円の赤字から4億円の赤字へと1億円改善しましたが、課題三事業とそれ以外の事業という形で、電子機器セグメントを4つに分けた場合の利益の内訳を教えてください。また、今後第2四半期に向けての見方も教えてください。
- HDDスピンドルモーターと情報モーターの損益は収支均衡でした。キーボードはまだ赤字が続いています。それ以外の分野では利益が出ています。従来は課題三事業の合計赤字額をお伝えしていましたが、HDDスピンドルモーターと情報モーターの損益が収支均衡となり、キーボードの赤字額が計算出来てしまうため、三事業合計の赤字額についてはコメントを差し控えさせていただきます。
- 情報モーターはロイヤリティが減額されていますが、ロイヤリティを除いた本業のみの実績では、前期第4四半期と比較して改善していますか。
- 本業のみでも改善しています。前期中に生産拠点の統廃合を含めた見直しを行ってきましたので、その成果が出てきています。
- バックライト関連の売上は前期第4四半期に比べ増加しているので増益と考えると、キーボードの損益は悪化したと考えてよいのでしょうか。
- ライティングデバイスは前期第4四半期より売上が増加し利益も改善していますが、他の事業で減益となったものがあったため、全体としては相殺されています。キーボードの赤字額は若干減少しています。
- 電子機器セグメントは今後第2四半期に向けてどのように推移すると見ていますか。電子機器セグメント全体の損益は、第2四半期に黒字に転じると考えてよいでしょうか。
- HDDスピンドルモーターは7月は生産・販売数量共に増加していますので、確実に改善が進むと考えています。情報モーターについても、ファンモーターをはじめとして、大幅な生産・販売数量の増加と損益の改善を見込んでいます。キーボードは横ばいと見ていますが、ライティングデバイスは年末に向けて着実に生産・販売数量が増加傾向にあります。電子機器セグメントで第2四半期に黒字化を達成できるよう、取り組んでいきたいと考えています。
- 今期の業績予想は変更していませんが、リスク要因はありませんか。
- 7月の販売実績は好調でした。8月の夏季休暇の影響によりどの程度減少するか、全体の景気がどのようになるか等のリスク要因はありますが、現在のところ、第2四半期は好調に推移すると見込んでいます。
- HDDスピンドルモーターの数量は第1四半期から第2四半期にかけてどのように推移していますか。また、2.5インチHDD向け製品の販売数量が増加しているようですが、その構成比率は第1四半期から第2四半期にかけてどのように変化すると見ていますか。以前、下期に月間平均販売数量を600万台程度まで増やしたいという話でしたが、その見方に変更はありませんか。
- HDDスピンドルモーターの第1四半期の月間平均販売数量は450万台程度でした。第2四半期は520-530万台になると思います。2.5インチHDD向け製品の、HDDスピンドルモーター全体に対する構成比率は、第1四半期は約10%、第2四半期は全体の15%程度になると考えています。下期の月間平均販売数量は550-600万台程度になると思います。
- ピボットアッシーは、第2四半期以降に数量の増加が見込まれるという話でしたが、第1四半期の月間平均販売数量1,900万個強に対して、どの程度増加する見込みですか。
- 夏季休暇の影響がどの程度あるかわからないため、2,200-2,500万個程度(平均2,300万個程度)になると考えています。
- ボールベアリングは第1四半期に月間平均販売数量が1億7,200万個とのことでしたが、第2四半期以降の見込みを教えてください。
- 第1四半期は、ピボットアッシーの販売数量が少なかったため、社内向け販売が伸びませんでしたが、第1四半期から第2四半期にかけてはボールベアリングの生産・販売数量共に増加し、1億8,500万個程度になると考えています。
- たな卸資産の圧縮、借入金の削減等を続けていますが、第2四半期以降も同じようなペースで進んでいくと考えてよいでしょうか。
- 在庫の削減はまだ計画水準に達していないので、更に削減していく予定です。第1四半期は設備投資の金額が計画よりも7-8億円少なかったのですが、第2四半期以降も損益面ではきちんと利益が出せると思いますので、キャッシュフローについては現在のような状態が続くと考えています。
- 数十億円単位で借入金の削減が進んでいくという理解でよろしいでしょうか。
- 有利子負債の削減は最大の目標として取り組んでいますので、そのように進めて行きたいと考えています。
- 今期の実効税率の改善はある程度想定していたと思います。第1四半期の実績では40%弱でしたが、どのように考えていますか。
- 様々な状況が重なりましたが、最大の要因は全体として利益が出て赤字会社が減少したことです。第2四半期以降も計画通り利益が出せれば、実効税率の面でも改善が図れると考えています。
- 今期全体では、実効税率が40%を下回る可能性はありますか。
- 確約は出来ませんが、40-45%程度になると考えています。
- 課題三事業は改善施策を実行している最中とのことですが、下期に向けて、これらの事業について期初の見方から変化があれば教えて下さい。
- キーボードは、第4四半期に単月黒字化を図りたいという目標は変わっていません。HDDスピンドルモーター、情報モーターについても、第2四半期、第3四半期と確実に改善していくと考えています。一部、不要資産の削減等が必要になってくるかと思いますが、追加的な大きな施策はないと思っています。これまで、課題三事業という表現をしてきましたが、HDDスピンドルモーターと情報モーターはほぼ収支均衡の状態になりましたので、キーボードの構造改革を実施して改善を図るという点に焦点は移っています。ボールベアリング、ライティングデバイス関連については需要が非常に強いので、確実に供給出来るよう生産能力を拡大してコストを下げ、利益を更に拡大していきたいと考えています。
- 先程、前期第4四半期から第1四半期にかけての収益改善について聞いた際、第4四半期に課題三事業を除いた電子機器セグメントの中に、収益が減少したものがあったという話でしたが、それは何の事業ですか。
- スピーカー等が若干悪かったためです。
- HDDスピンドルモーターは、主要な客先が焼結タイプに移行すると想定していますが、ミネベアに焼結タイプの製品がない中で、今期の業績予想が未達となるようなリスクは感じていませんか。また、既存のFDBモデルでの展開余地はありますか。
- 急激に焼結タイプの製品に切り替わることはないと見ていますので、今期の想定から上期、下期をあわせて大幅にずれるとは考えていません。
- 2.5インチHDD向け製品はミネベアが急速にシェアを上げている客先があると推定していますが、その客先での納入シェアは高いのでしょうか。
- お客様への納入シェアについては我々からは申し上げられませんが、2.5インチHDD向け製品の販売数量は月ごとに増加しています。
- 第2四半期におけるピボットアッシーの販売数量の見込みは、業界平均の7-9月の伸びよりも少し高いように思うのですが。
- 第1四半期において当社が業界水準よりも落ち込みが大きかったので、お客様側での在庫調整があったのではないかと考えています。7月の販売は非常に好調でした。
- 今後第2四半期にかけて、機械加工品セグメント全体の収益が悪くなるリスクはありますか。
- 第1四半期はボールベアリングの利益が前期第4四半期と比べ少々減少しました。昨年後半、大幅な在庫削減を行うために生産調整を行った結果、原価が上がりました。しかし、3月から急速に生産数量を戻しており、その過程で原価が下がり始めている状態なので、第2四半期は第1四半期と比較すると更に生産が増え、利益は確実に増えていくと考えています。
- タイバーツ高の影響を心配していたと思いますが。
- タイバーツが強くなっていることはマイナス要因です。第1四半期にも影響がありました。
- 2.5インチHDD向けスピンドルモーターの歩留まり、収益性はどのような状況ですか。第2四半期以降生産数量を増やす予定とのことですが、下期における生産構成比率はどの程度になる予定ですか。
- 2.5インチHDD向け製品の歩留まりについては申し上げられませんが、3.5インチHDD向け製品よりも2.5インチHDD向け製品の方が価格は高く材料比率も低いので、利益率は2.5インチHDD向け製品の方が良いです。第1四半期より第2四半期、第2四半期より第3四半期というように数量は増加していくと考えています。
- HDDスピンドルモーターは、下期に向けて新しいモデルを出してシェアをあげていくような予定はありますか。
- 当社の2.5インチHDD向け製品におけるシェアはまだ少ないので、現在の商品ラインアップのままとしても数量はマーケットの拡大に沿ったペースで増えていくと思います。
- キーボードについて、第1四半期にどのようなことを行ったか、第2四半期にどのような施策を行う予定かを、もう少し詳しく教えてください。
- 第1四半期は転注の問題等をお客様と交渉していました。10-12月中に損益面で厳しいモデルの生産がほぼ終了してきます。その時点で急激に生産数量が減少するので、前期に事業構造改革費用として計上した35億円弱の引当金によりその処理をしていく予定です。実質的には第3四半期に大きな動きが出てきますが、現在はその準備を確実に進めている段階です。
- 数量を減らして内製する、或いは外注を使う等、キーボードの生産に関し、現段階で予定はありますか。
- 当社はもともと基本的に内製比率が高いのですが、キーボードでは今後内製比率は更に高くなっていくのではないかと考えています。
- 6月の上旬にミネベア・松下モータ社の人事異動に関するプレスリリースがありました。ミネベア・松下モータ社の新経営体制に対する考え方を教えてください。
- 合弁会社ミネベア・松下モータ社の発足から2年が経過して事業が新しい段階に進み、新経営陣により取り組むこととしました。
- 今回の経営陣の入れ替えによって、経営の考え方に変化が出てくるということでしょうか。
- 基本的な考え方は継承していますので、その点については大きな変化はないと考えています。